機動戦艦ナデシコ
1315話
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バーンは色々と迫力があるのは事実だ。……ただ、俺の場合は炎龍とかを直接この目で見ているし、なによりグリフィンドラゴンのグリが召喚獣として存在しているからな。
そっちの迫力に比べると、やっぱりワイバーンは下級の竜種だと言われても納得してしまう。
「アクセル様!? 戻っていらしたのですか!?」
不意に後ろから聞こえてくる声に振り向くと、そこにはエルフの女がこちらを……より正確にはオレを驚きの表情で眺めていた。
「ああ。ちょうどついさっきな」
「御無事の帰還、お祝い申し上げます」
「気にするな。それよりお前は?」
「はい、ワイバーンの世話をする為に……」
そう答えながら、エルフは、チラリと目を見開いて俺の方を見ているハルカとエリナへと目を向ける。
ワイバーンを見ているよりも驚いているのは、やっぱりエルフの俺に対する態度だろう。
ここまで敬っているのを見れば、確かにそんな風に思っても当然だろうが。
「そうか、頑張ってくれ」
「はい。では失礼します。……アクセルさまの帰還を皆に報告してきますので」
「あー……うん。まぁ、頑張ってくれ」
再び同じ事を言ったが、そこに込められている感情は大きく違う。
深々と一礼して去って行くエルフの女を見送り、改めて溜息を吐く。
仰々しいのは苦手だって言ったんだけどな。
「アクセルって本当に敬われてるんだ」
「ハルカ、幾ら何でも正直に言い過ぎよ」
「まぁ、お前達の気持ちは分かる。ただ、エルフ達は色々と特別だからな。精霊を……混沌精霊の俺を崇めているし」
「一国の代表で、神様でもあるの?」
ハルカの言葉に、以前ロゥリィに亜神の一種に近いと言われた事を思い出す。
「ま、そうだな。似たようなものかもな。それより、ワイバーンに乗ってみるんじゃなかったのか?」
話を誤魔化す為にそう告げ、それからキャーキャー言いながらもハルカとエリナはワイバーンに乗り……ホワイトスター内での時間が夕方に近くなった時、俺達はホワイトスターにある俺の家の前へと到着した。
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