機動戦艦ナデシコ
1315話
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シャドウミラーと敵対すればどうなるかってのをこれ以上ない程に示した世界だよな」
「ふんっ! あんな奴等、滅亡して当然だ! くそっ、忌々しい」
「お前、もしかして……」
「そうだよ。俺の友人も、帝国が最初に襲ってきた時に……」
「そうか。けど、これが供養になるかどうかは分からないが、帝国って国は既に地上のどこにもない。歴史上希に見る無謀な国、馬鹿な国、愚かな国として、門世界では未来永劫語り継がれていく事になるんだ。シャドウミラーに喧嘩を売った愚かな皇帝共々な」
「ああ。……ちっ、くそ。嫌な事を思いだしてしまったな。ちょっと気分直しにゴーヤクレープでも食ってくか」
そう告げ、男達はそのまま去って行く。
……ゴーヤクレープ買う奴、初めて見たかもしれない。
そんな俺の思いとは裏腹に、エリナの方はこちらに驚きの視線を向けている。
「どうした?」
「今の人達が話していたのは、本当?」
「門世界の帝国か。そうだな、概ね間違いない。言っておくが、あの戦いはそれこそ不可避の戦いで、向こうからホワイトスターに侵略をしてきたんだ。戦わないという選択肢はなかったし、この交流区画を見て貰えば分かるように、ここには多くの世界の住人がいる。言わば、客人と言ってもいい。そんな面子が殺され、奴隷として誘拐されたんだ。シャドウミラーとしては生半可な態度で接するような事は出来ないってのは分かるだろ?」
そう告げ、シャドウミラーと門世界の帝国でどのような戦いがあったのかを説明する。
神という存在が実在するという事に驚いてもいたし、何より俺達が持っているシステムXN以外にも異世界へと繋がるシステム――門――があるのに驚いてはいたが。
「色々な意味でその帝国というのは凄いわね。そもそも中世のような戦力でシャドウミラーに対して侵略をしようとするなんて、自殺行為にしか思えないわ」
ニーズヘッグやミロンガ改、メギロートといった存在を見ているからこそ、生身でシャドウミラーの戦力と戦うという事がどれ程無謀な事なのかを思い知っているエリナがしみじみと呟く。
「ま、向こうにとっては自分達の帝国というのが唯一絶対の存在だと思い込んでいたんだろうな。結局最後はその愚かさを理由として滅んでいったんだが」
それも無理はない。まさか周辺の国々の多くを支配し、国の名前すら存在せず、自分達は帝国というただ唯一の支配国だと考えていたような奴等だ。
どうしたって俺達の存在を理解出来た筈がない。
その結果が国の消滅と未来永劫皇族の愚かさを語り継がれる事になるというものなのだから、自業自得と言うべきだろう。
「……私達の世界でも同じ事にならないように祈ってるわ」
「祈るだけじゃなくて、行動してくれ。……それより暗い話は後にして、もう少しこの交流区
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