第57話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
近かったと言われているそうだよ。」
「ぜ、全滅……」
「確かに、ひどい山崩れだと村が丸ごと呑み込まれることもあるらしい。『山津波』と言うんだそうだ。」
「なるほど、言い得て妙ね。でも、それがどうしてリベールの女王様と将軍に関係してくるのかしら……」
「さて、今のところ全く見当も付かないねぇ。」
エステル達が話しあっている中、オリビエは疲れた表情で答えた。するとその時
「山崩れ……?とてもそんな事が起こったようには見えなかったよ?」
ソフィが首を傾げて答えた。
「え……」
「まさかソフィはその”ハーメル”って村に行った事があるのか?」
ソフィの答えを聞いたエステルは呆け、ルークは尋ねた。
「私とジューダス、そしてバルバトスがこの世界に現れた最初の場所がその”ハーメル”という廃村だったの。」
「そ、そうだったんだ……」
「ちなみに”とても山崩れが起こったようには見えない”ってどういう意味かしら?」
ソフィの話を聞いたエステルは驚き、レンは不思議そうな表情で尋ねた。
「私が見た光景は焼け焦げた廃屋と木だけの廃村で、見晴らしのいい場所にお墓の代わりの大きな岩があって、傍には花束が供えられていたよ。多分、ヨシュアが供えたんじゃないかな?ヨシュアは”ハーメル”の事を知っていたし。」
「ヨシュアが……」
「という事はヨシュアさんがその”ハーメル”という村の出身で、ご家族を亡くされたのでしょうか……?」
ソフィの説明にエステルは呆け、クローゼは不安そうな表情で呟いた。
「ヨシュアといえば……確か君達の話にあった仮面をつけたシスター―――ステラ・プレイスだったね。彼女は”剣帝”の幼馴染でヨシュアと顔見知りである可能性が高いとの話だったね。それらを考えると恐らく”剣帝”やそのシスターの出身も……」
「――――”ハーメル”という事になるな。」
「その”ハーメル”に一体何があるのかしら……?」
レイスの言葉に続くようにジンは静かな表情で答え、レンは考え込んでいた。
「………………………………。まあ、今は気にすることではないでしょう。」
「ふむ、わしの方から帝国のギルドに問い合わせてその辺りの事情を聞いておくか。まあ、『ハーメル』についてはそのくらいにしておくとして……。まずはお前さんたちに今回の報酬を渡すとしよう。」
エステルも少しの間考え込んだが答えは出ず、ルグランはエステル達にそれぞれ報酬を渡した。
「今回の竜騒ぎは本当にご苦労じゃったな。まさに遊撃士協会の面目躍如といった感じゃぞ。」
「えへへ……そっかな?」
「だが、『実験』そのものは阻止できな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ