外伝〜闇空の別れ〜
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「いや、まだ分からない。帝国あたりの偵察艇かもしれないからね。キールさん、目視は?」
「……捉えた!映像をそっちに回すぞ!」
キールが操作すると、赤い飛行艇が映っていた。
「……間違いない。今回のターゲットだ。」
「へへ……これで舞台は整ったか。ゾクゾクしてくるねぇ。」
「おーし、おっ始めるか!小僧!心の準備はできてるだろうな!?」
「問題ない。僕が位置に付いたらすぐにでも始めてくれ。」
「あ…………」
ヨシュアは自分の目的を果たす為に出口まで歩いたが何を思ったのか、出口付近で立ち止まった。
「ドルンさん、キールさん、それからジョゼット……。今までありがとう。契約上の関係だったとはいえ、本当に感謝している。」
「え……」
「へっ……」
「はぁ!?」
そして唐突にヨシュアの口から出た感謝の言葉にジョゼット達は驚いた。
「本当なら作戦が終わった後に言うべきかもしれないけど……機会がないかもしれないから今のうちに言っておくよ。それじゃあ、元気で。」
「あいつ……」
「ったく……。最後の最後でそう来たかよ。」
「……っ………!」
ヨシュアが出て行った後、キールとドルンは複雑そうな表情をして溜息を吐き、ジョゼットはヨシュアを追って行った。
「え……」
ヨシュアが外に出るとジョゼットに後ろから抱き締めてきた。
「最後の最後までホント可愛くないやつ!しおらしい顔で、な〜にが『今までありがとう』だよっ!そんなの聞いたってボクは嬉しくともなんともない!そんな言葉、ボクは欲しくない!」
「……ジョゼット……」
「……約束、してよ。あんまり無茶はしないって……。必ず生きて戻ってくるって……」
「………………………………。相手が相手だけに安請け合いはできないよ。」
「……ッ………」
「でも、これだけは約束する。たとえ、僕の目的が果たせなかったとしても……生きて帰って、いつの日か君たちに改めて礼を言おう。」
「あ……」
「……それでいいかな?」
「うん……。忘れるなよ!絶対に約束だからね!」
ジョゼットに約束をしたヨシュアは決意の表情で行動を開始した。
〜赤の飛行艇内〜
「―――高度1559アージュ。北北東よりリベール領内に潜入。このままヴァレリア湖上空まで針路を固定しろ。」
「了解。」
ヨシュアが行動を開始し始めたその頃、謎の飛行艇内で紅蓮の鎧を着こんだ猟兵達が飛行艇を操作していた。
「リベールの警備艇には気付かれなかったようだな。『ステルス機能』か……。便利な装置を積んでい
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