外伝〜闇空の別れ〜
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えさせてもらおうかな。」
「………………………………」
ヨシュアの言葉を聞き、続ける言葉を失くした。
「ああ、心配しなくても僕たちの契約はこれで終わりだ。この作戦に協力してくれたら貸しは帳消しという約束だからね。いつでも出発してくれて構わない。」
「……もういい。」
「え。」
「バカ!誰が貸し借りの話をしてるのさ!もういい!あんたなんか知るもんか!勝手に危険に飛び込んで勝手にくたばっちゃえばいいんだ!」
自分の心配を無下にするヨシュアに怒りを感じたジョゼットは思わずヨシュアを睨んで叫んだ後その場から去って行った。
「……ごめん、ジョゼット」
「まったく……鈍いフリも楽じゃないねぇ。」
「……キールさん。」
去って行ったジョゼットを見てヨシュアが呟いたその時、見張り台からキールが顔を出した。
「あいつもいい加減、ガキっぽさが抜けないんだが……。それでも今のはやっぱりお前の言い方が悪いと思うぜ。」
「……そうだね。謝るつもりはないけどすまないとは思っている。」
「やれやれ……。それがお前なりの気遣いだとは分かっちゃいるんだけどな。まあ、さっきの話は真剣に考えておいてくれや。全てのケリを付けた後、あの遊撃士の嬢ちゃんの元に帰るつもりがないんだったらな。」
「はは……それは無いよ。所詮、僕と彼女は生きている世界が違いすぎる。もう交わることは無いはずだ。」
キールに尋ねられたヨシュアは一瞬エステルの顔を思い浮かべて自分がエステルの隣にいる風景を思い浮かべたがすぐに打ち消して苦笑しながら答えた。
「ふーん……ま、いいけどな。だったら尚更悪い話じゃないだろう?」
「そうだね……。前向きに考えておくよ。」
キールにヨシュアが答えたその時、サイレンが鳴った!
「おいでなすったか!兄貴、来たのか!?」
「おお!小僧の読み通りだ!北東の方からぐんぐん近付いているぜ!」
「聞いての通りだ。すぐにブリッジに来な。」
「分かった。」
そしてヨシュアは山猫号の中に入った。
「おう、来やがったか。」
「………………………………」
「状況は?」
ふくれている様子のジョゼットを気にせず、ヨシュアはドルンに尋ねた。
「ヘッ、おめぇの読み通りだ。来な。こっちのディスプレイだ。」
ヨシュアがドルンの傍にある小さなディスプレイに移動して画面を見つめた。
「高度1560アージュ、時速2100セルジュの速度で北北東からリベール領に潜入……。高度・速度共に普通の船じゃないのは確実だぜ。おめぇが付けた特殊レーダーがちゃんと効いているみてえだな?」
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