第55話
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かに気付いた。
「なにっ!?」
すると下から飛んで上がって来たレグナートがアルセイユの前に姿を現した。
(リベールを守る兵たちに告げる。我が名は『レグナート』。古よりこの地に眠る竜の眷族だ。悪しき者に操られていたが遊撃士たちによって解放された。詳しい事情は彼らから聞くといい。)
モルガン将軍達に念話を送ったレグナートは返事も聞かず、さらに上空へと飛び立った。
「………………………………」
「はわわ〜……。見えなくなっちゃっいましたねぇ。」
「えっと……。追いかけないんですかい?」
あまりにも驚く出来事にモルガン将軍は呆け、 ドロシーは呑気に呟き、ナイアルは遠慮気味にユリアに尋ねた。
「……あの高度まで行かれたらお手上げだ。”アルセイユ”が無事でも我々の方が窒息してしまうだろう。」
「やれやれ……。これは、あやつらから徹底的に顛末を聞き出さなくてはならんな。」
ナイアルの疑問にユリアは溜息を吐いて答え、モルガン将軍は溜息を吐いた後、口元に笑みを浮かべた。
こうして、ボース地方を騒がせた古代竜の騒ぎは幕を閉じた。エステル達は、モルガンに詳しい事情の説明を求められ……ようやく解放されてから、レグナートから預かった金耀石の結晶を市長と村長にそれぞれ届けた…………
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