第54話
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アガットだけは明確な返事をせず目を細めてジューダスを睨んだ。
「条件だと?」
「ああ。俺達と行動している間は俺達の指示に従って貰う事だ。こっちの指示も聞かずに勝手に動かれたら俺達が迷惑なんだよ。いくらテメェが凄腕だろうと、これだけは守ってもらうぜ。でないと、せっかく居場所がわかった竜がまた逃げちまうかもしれねえしな。」
「フン。仲間達の制止の声も聞かずに勝手に動いた上、力量の差もわからずに挑んで叩きのめされたお前にだけは言われたくないな。」
アガットに睨まれたジューダスは鼻を鳴らして嘲笑し
「こ、このガキ!喧嘩、売ってんのか!?」
ジューダスに嘲笑されたアガットはジューダスを睨んだ。
「ア、アガットさん!落ち着いて下さいよ〜。」
「全くもう……アガットがもう一人増えた気分だわ。」
ジューダスとアガットの様子を見たエステルが呆れた表情で溜息を吐いたその時
「「俺(僕)をコイツ(こんな奴)と一緒にするな!!」」
アガットとジューダスが同時にエステルを睨んで怒鳴った!
(息ピッタリじゃねえか。)
(フフ……)
その様子を見守っていたルークは冷や汗をかき、アーシアは微笑ましそうに見つめていた。
こうしてジューダスを仲間に加えたエステル達は霧降り峡谷に向かい、アガットが尋ねた人物によって、通れなかった道が通れるようになり、探索を開始した………
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