第54話
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いるのは、僕にとっても都合が悪いから手を貸してやるだけだ。」
アーシアの疑問に対してジューダスは答え
「それってもしかしてマリアンさんが関係しているの?崩壊したマーケットでのマリアンさんを凄く心配していた様子やレーヴェと戦った時の様子からして、そうとしか考えられないんだけど。」
「フン、お前達の好きに解釈しろ。」
(というか何気に的確な答えをついていますねえ、あのエステルって娘。坊ちゃんが誰かに手を貸す理由があるとしたらスタンやカイル関係か、マリアン関係ですし。)
エステルの質問に対し、ジューダスは答えを誤魔化していたが、シャルティエは的確な答えをついているエステルに苦笑していた。
「……………」
(おっとつい、口が滑ってしまいました。だからそんなに睨まないで下さいよ〜。)
そしてジューダスにギロリと睨まれたシャルティエは慌てた様子で答えたが
「………ねえ。貴方以外に他に誰かいるの?さっきから声が聞こえてくるのだけど。っていうか、やっぱりあたし達に同行する理由ってマリアンさんが関係しているようね。さっきから聞こえてくる声がそう言ってるし。」
(ええっ!?)
「何!?」
周囲を見回した後首を傾げたエステルの質問を聞いて驚き、非常に限られた人物にしか聞こえないはずのシャルティエの声がエステルに聞こえている事に気づいたジューダスは目を見開いてエステルを見つめた。
「お、おねえちゃん?」
「一体何を言ってるんだ?」
「声なんて聞こえねえぞ?」
「他に誰かいるのかしら?」
一方ティータやアガット、ルーク、アーシアは戸惑い
「………お前。まさかシャル―――この剣の声が聞こえるのか?」
(あのー……本当に僕の声が聞こえるんですかー?僕の名前はピエール・ド・シャルティエです。聞こえたら返事してください。)
ジューダスはシャルティエを鞘から抜いてエステルに見せて尋ねた。
「また聞こえた!名前はピエール・ド・シャルティエって!って………………………え”。け、剣が喋った??」
(うわっ。その娘だけ本当に僕の声が聞こえているみたいですよ、坊ちゃん?)
「チッ、スタンやカイルと言い、何故こんな能天気な奴等に”ソーディアン”を扱う”素質”があるんだ?」
シャルティエを見て口をパクパクさせるエステルの様子にジューダスは舌打ちをした。
「むっかー!誰が能天気よ!?それよりその剣の事、説明してよっ!!でないと例え頭を下げて頼まれても連れていかないわよ!?」
(坊ちゃん、説明しておいた方がいいんじゃないですか?)
「フン、シャルに免じて特別に説明してやる。一度しか言わんからよく聞い
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