第54話
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、ね。」
「さすがに力技で破壊できる代物ではあるまいしな。」
「それにあんな大きな竜の額だけを狙って攻撃するのは難しいと思うよ。」
アガットの話にモルガン将軍やシェラザード、ジン、ルークが納得している中、アーシアとバダック、ソフィは問題点を指摘した。
「”ゴスペル”の無力化というと、ケビン殿が使った方法を思い出すな。あの時はアーティファクトを”ゴスペル”に叩き付けることでショートさせていたが……」
「さすがに”アーティファクト”を使う訳にもいかないし、第一七耀教会……というか”星杯騎士団”がそんな事、許さないでしょうね。」
ユリアが呟いた提案にレンが否定したその時
「そんな悠長なマネはしないさ。フレームごと”ゴスペル”を破壊するだけだ。」
「なに……!?」
「ちょ、ちょっと待って!”ゴスペル”を壊すってそんなこと簡単にできるの?たしか物凄く硬いフレームで包まれてるんじゃなかったっけ?」
アガットがその場にいる全員を驚かせる提案を口にした。
「それについてもなんとか目処が付いた。……コイツだ。」
驚いているエステル達にアガットは何かの装置が取り付けられた重剣を見せた。
「それって……」
「根元に何かのユニットがはめ込まれているみたいね。」
「今朝、ラッセルの爺さんが定期便で送ってきた新発明……。”ゴスペル”のフレームを破壊するためのユニットだ。」
「ええっ!?」
アガットの話を聞いたエステル達は驚いた。
「ふむ……。一体どういう仕組みなんだい?」
「えとですね……。このユニットが、フレーム素材のみ崩壊させられる波長の高振動をブレード部分に与えるらしいです。振動が原因で2、3回使ったら壊れちゃうそうなんですけど……。うまく刀身を食い込ませられれば”ゴスペル”を破壊できるそーです。」
「よ、よく分からないけどメチャメチャ凄そうな発明かも。」
「うふふ、さすがはラッセル博士ね。」
レイスの質問に答えたティータの説明にエステルは表情を明るくし、レンは感心していた。
「さっきティータに付けてもらったばかりだが、どうやら問題なく動きそうだ。あとは実際に竜を捜しだして額に喰らわせてやるだけだが……。どうだい、将軍さんよ?」
「まったく……。そこまで用意されたのでは認めてやるしかないではないか。」
「それじゃあ……」
「俺たちに任せていいんだな。」
「うむ……。やれるだけはやってみるがいい。ただし念のため、飛行艦隊を峡谷の周りに展開しておく。おぬしらが竜を逃がした時、即座に対応できるようにな。」
「ヘッ、上等だ。ムダ弾を撃たせないようせいぜい
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