第68話
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に首を傾げた。エステルの疑問に博士は少しの間考えた後、答えを言った。
「そうじゃな……。あえて表現するなら『導力停止現象』と言うべきか。」
「『導力停止現象』……」
「オーブメント内を走る導力が働かなくなったということですね。」
「え!それってオーブメントが使えないって事だよね?それは大変だよ!みんな、生活ができなくなっちゃうよ!」
「そうね、やっぱり、その『黒の導力器』が原因なのかな……?」
博士の説明を理解したヨシュアは確認し、ミントは驚き、エステルは頷いた後導力が停止した原因の『黒の導力器』を見た。
「うむ、間違いあるまい。しかし、これほど広範囲のオーブメントを停止させるとは。むむむむむむむむむ……こいつは予想以上の代物じゃぞ。面白い、すこぶる面白いわい!」
「お、面白がってる場合じゃないと思うんですけど〜……」
『黒の導力器』の効果範囲を知って、目を輝かせている博士にエステルは白い目で見た。その時、誰かが部屋に入って来た。
「ハ〜カ〜セ〜ッ!!」
怒りを隠し切れていない声を出しながら、部屋に入って来た人物――マードックは博士に近付いた。
「おお、マードック。いいところに来たじゃないか。」
「いいところ、じゃありません!毎回毎回、新発明のたびにとんでもない騒ぎを起こして!町中の照明を消すなんて今度は何をやったんですかッ!?」
「失敬な。今回はわしは無関係じゃぞ。そこに置いてある『黒の導力器』の仕業じゃ。」
怒り心頭に見えるマードックの言葉に博士は心外そうな表情で答えた後、『黒の導力器』を指し示した。
「そ、それは例の……。なるほど、それが原因ならこの異常事態もうなずける……………だ、だからといってアンタが無関係ということがあるかあっ!」
「ちっ、バレたか……」
博士の説明に誤魔化されそうになったマードックは少しの間考えた後、結局博士が関与している事に気付いて叫び、博士は誤魔化せなかった事に舌打ちをした。
「な、なんかやたらと息が合ってるわね〜。」
「喧嘩しているように見えるけど、仲良くしているようにも見えるよね?」
「いつもこんな感じなんだ?」
博士とマードックの掛け合いにエステル達は苦笑した後ティータに確認した。
「あう、恥ずかしながら……」
ティータは照れながら答えた。
その後エステル達は騒動を収めているリフィア達の所に戻ってそれぞれ手分けして騒動を収め、全て鎮まった時には夜の遅い時間になりエステル達はラッセル家に泊めてもらうことになった………
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