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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第60話
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……………」
(あら?あの猫は純粋な猫じゃないわね。)
(ええ、使い魔の類いでしょうかね。)
黒猫はリィンをジッと見つめ、ある事に気付いたベルフェゴールとリザイラは目を丸くした。
「……リィンさん……い、いつからそこに……?」
「いや、すぐそこで誰かの話し声が聞こえたからどこからだろうと思って……あれ……?今、委員長がここで話してたんだよな?いったい誰と話していたんだ?」
エマの傍に誰もいない事に首を傾げたリィンはエマに尋ねた。
「ええっ、それは……―――そうそう、ARCUSでお友達と話していたんですっ!べ、便利ですよね〜、通信機能!」
尋ねられたエマは答えに詰まった後ある事を思いついてすぐにARCUSを取り出して説明した。
「はは、確かに。あ、邪魔したみたいだけどかけ直さなくていいのか?」
「あはは……大丈夫です。もう話は終わっていたので。ええもう、まったくもって気にしなくても大丈夫ですから!」
「わ、わかった。しかし……やっぱりその猫、委員長も知ってたみたいだな?ひょっとして委員長が飼っている猫だったりするのか?」
「……………………」
リィンの疑問を聞いた黒猫は鳴き声もせず黙り込み
「い、いえ、その……飼っているというよりお目付け役というか……」
エマは答えに困り、ブツブツ呟いた。
「お目付け役?」
「―――じゃなくて!そう、お友達なんです!この学院に入ってから何度も遭遇して……チーズとかミルクをあげてるうちになつかれちゃったみたいで……あはは。」
「はは、そうだったのか。うーん、今日は大人しいけど機嫌がいいのかな?」
「……にゃあ。」
リィンに見つめられた黒猫は一鳴きし
「あはは、そうみたいですね。……よいしょっと。えっと、街の子みたいなので私が外まで連れて行きますね。教官方に見つかったら問題になるかもしれませんし。」
「あ、ああ……?(大丈夫だとは思うけど……)」
黒猫を抱き上げたエマの答えにリィンは戸惑いながら頷いた。
「―――そうだ委員長。」
「……!」
そして去って行くエマを呼び止めたリィンの言葉を聞いた黒猫は警戒し
「な、なんでしょう?」
エマは焦りながら尋ねた。
「その子の名前、知っていたりしないかな?街の人が飼ってるんだとしたら名前があると思うんだけど。」
「ああ、確かにそうですね……えっと…………」
リィンの疑問を聞いたエマは頷いた後考え込み
「…………………」
黒猫はリィンから視線を逸らして黙り込んだ。
「ふふっ……―――この子の名前は”セ
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