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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第60話
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常識な体験をしたのか今でも気になるくらい。」
疲れた表情のマキアスの言葉に同意したユーシスの言葉にエマは苦笑しながら頷き、フィーは呆れた表情で呟いた。
「レン姫で思い出しましたけど……別れ際にレン姫はプリネさんの事を”お姉様”と言っていましたが……」
「ええ、レンは私の妹です。まあ、血は繋がっていませんが……」
ある事を思い出したエマに尋ねられたプリネは頷き
「血は繋がっていないって……まさか養子なのか?」
「はい。様々な複雑な事情があって孤児になったレンはお父様とお母様の娘として引き取られたんです。ちなみに引き取られる前のレンの身分は”平民”ですよ。」
「ええっ!?じゃ、じゃあ皇族が”平民”を養子にしたの!?」
「お、俺もその話は初めて聞いた……確かにレン姫は養子で知られていたけど……」
マキアスの疑問に答えたプリネの話を聞いたエリオットとリィンは驚き
「……まあ、孤児から大貴族になったツーヤという例もいるのだから、メンフィルならあり得てもおかしくないと思うが。」
「アハハ、確かにそうですね。」
冷静な様子のユーシスの言葉にツーヤは苦笑しながら頷いた。
「はいはい、私語はHR後にして。とにかく、暑くなりそうだし、夏バテには注意しておきなさい。ま、寮の優秀な管理人さんが美味しい料理を作ってくれるから心配いらないかもしれないけど〜。」
(やっぱりシャロンさんと何かあるみたいだな……?)
(うーん、そうみたいね。シャロンに聞いても『何でもありませんわ』とかはぐらかされるけど……)
サラ教官の含みのある言葉を聞いたリィンに視線を向けられたアリサは頷いた。
「それじゃあ、HR終了。マキアス、挨拶して。」
「わかりました。起立―――礼。」
そしてHRが終わり、リィン達がそれぞれ談笑している中、一人で机に座っていたフィーは突如立ち上がって教室から出た。
「あ、フィーちゃん……」
フィーの行動に気付いたエマは目を丸くし
「……………………」
ラウラは真剣な表情で黙って去って行くフィーを見つめた。
「えっと……私ちょっと追いかけてみますね。」
「あ、それなら私も付き合います。」
「うん、お願い。」
「わかりました。」
そしてエマとプリネはフィーの跡を追って教室から出た。
「……ふう、ラウラもちょっとは折れなさいよ。貴女の方が年上なんだし。」
「ええ……それに人それぞれに様々な事情がある事はわかっているでしょう?」
「うん……それはその、わかってはいるのだが……」
アリサとツーヤの指摘にラウラは複雑そうな表情で頷い
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