第61話
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ローゼは驚き、ジャンは手を顎にあてて唸った。
「え、知ってるの!?」
「いや、心当たりというほどじゃないんだが……。それを調べたければツァイス地方に向かった方がいいかもしれない。」
「ツァイス地方?」
「知っての通り、ツァイス市はオーブメント生産で有名な場所だ。『工房都市』とも言われており、博士の肩書を持っている人も多い。」
「なるほど……。たとえ博士が見つからなくても、その黒いオーブメントの正体が判るかも知れませんね。」
「うーん、でもあたしたちここで修行する必要もあるし。」
ジャンの説明でヨシュアは納得し、黒いオーブメントの正体がわかるかもしれないとわかったエステルだったが、今の状況を思い出して肩を落とした。
「ふふ、こんな事もあろうかとちゃあんと用意しておいたのさ。」
エステルの様子を見た後、ジャンは正遊撃士資格の推薦状をエステルとヨシュアに渡した。
「ええっ……!」
「いいんですか?」
2人は驚きながら受け取った。
「はは、空賊事件の時と同じさ。これだけの大事件を解決されちゃ渡さないわけにはいかないからね。査定も報酬も用意してあるよ。」
「うわ〜……学園祭の出演料まである……」
推薦状と同時に渡された報酬とその詳細を見たエステルは呟いた。
「何から何まで済みません。」
「なあに、正当な報酬さ。僕も、君たちには一刻も早く正遊撃士になってもらいたい。その方が、君たちの力をもっと活かせると思うからね。」
「えへへ……。ありがとう、ジャンさん。」
「期待に応えられるよう頑張ります。」
「おめでとうございます、2人とも。」
「おめでとう。」
「うむ!こんな短期間で半分以上の推薦状を貰うとはさすがはエステルとヨシュアだな!」
「えへへ、ありがとう。」
エステルとヨシュアが推薦状を貰った事にプリネ達はそれぞれ祝福して、それを聞いたエステルは照れた。
「良かったですね。エステルさん、ヨシュアさん。……ちょっと寂しくなってしまいますけど……」
「クローゼ……」
「……そうだね。僕たちも名残惜しいよ。」
同じようにエステル達を祝福したクローゼだったがもうすぐエステル達が旅立つ事に寂しそうな表情になった。それを見た2人も寂しそうな表情をした。
「あは……。わがまま言ってごめんなさい。出発の日が決まったら私にも教えて頂けませんか?エア=レッテンの関所まで見送らせていただきますから……」
クローゼは寂しそうに笑って答えた。
「………エステルさん。」
「何、プリネ?」
「ルーアンを出るというのでしたら、あの子達を
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