外伝〜幼き才女の優しさ〜
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「わたし……アガットさんの気持ちはちゃんとは分からないけど……。どうして苦しんでいるのか分かってあげられないけど……。だけど、ミーシャさんの代わりにこれだけは言わせて欲しいです。」
「……?」
ティータの話を聞いたアガットは不思議そうな表情で決意の表情になっているティータを見たその時
「……わたしの大好きなお兄ちゃんをバカにしないで!お兄ちゃんの良いところを、なんにも分かってないクセに!お兄ちゃんのことはわたしが1番良く知ってる!悪く言ったりしたらたとえお兄ちゃん自身でも許さないんだからあっ!」
ティータはアガットを睨んで叫んだ!
「……あ…………」
ティータとミーシャが重なった風に見えたアガットは呆けた。
「………………………………。……はは……参ったな……。ミーシャそっくりの口調で啖呵切りやがったと思ったら………………ったく。それにしてもガキのくせに、ずいぶんマセた真似をしてくれるじゃねーか……」
「こ、子ども扱いしないでくださいっ……。わたし……わたし……。ホントーに悲しくて怒ってるんですからあっ……」
アガットに抱き付くティータは泣きはらした顔でアガットを見上げた。すると
「……そうか……。………………………………。俺は俺のことを何も分かっちゃいない、か……。……まったくその通りだぜ。」
立ち上がったアガットが優しげな微笑みを浮かべてティータの頭を撫でた。
「あ……」
「ありがとよ、ティータ。よく気付かせてくれたな。」
「アガットさん……」
「……てめえのチンケな物差しでてめえ自身を計っても仕方ねえ。だったらせいぜい足掻いてみるさ。怒りも哀しみも関係なく……答えが見つかるまで、真っ直ぐにな。へへ、そうすりゃあ……コイツを持ち続けている意味もいつかは分かるだろうさ……」
アガットは亡くなったミーシャを見つめるかのように石のアクセサリーを優しげな表情で見つめた。
そして翌日―――
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