第53話
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よ?」
罪悪感を感じていたメイベル市長にレイスは慰めの言葉をかけた。
「そう……ですわね。……アガットさんのケガはどの程度のものなのですか?」
「あ、うん、心配しないで。2,3日もすれば動けるようになると思うわ。」
「ふむ……不幸中の幸いと言うべきか。」
「ええ……大事に至らなくてよかった。………………………………」
エステルの説明を聞いたルグランは安堵の溜息を吐き、メイベル市長も安堵の溜息を吐いた後、ある人物の事を思い出して、辛そうな表情で黙った。
「そういえば先輩………マリアンさんの具合はどうなの?」
「……それが………ソフィさんとあの時現れた黒髪の方の治療のお蔭でケガは完治しているのですけど、まだ目を覚ましてくれなくて……あの後渡された薬も呑ませてみたのですけど、一向に目を覚まさず……今はリラが看病している所ですわ。」
「そう……ですか。」
自分の質問に辛そうな表情で答えたメイベル市長の話を聞いたクローゼは辛そうな表情をし
「ふむ……何とも痛ましい話だね。美しくも可憐なお嬢さんはそれだけで世の宝だというのに。」
「ふふ……マリアンが起きたらそのように伝えておきますわ。そう言えば……あの黒髪の方の行方はわかりませんか?確かラヴェンヌ村の奥地にある廃坑でも姿を現して竜を操っていた人物と剣を交えたとの事ですが……」
真剣な表情で語ったオリビエの言葉に元気が出たメイベル市長は苦笑した後ある事を思い出してエステル達に尋ねた。
「あ、うん。将軍さん達と話していたら、いつの間にかいなくなっていたの。」
「そうですか……記憶喪失のマリアンの事を知っていらっしゃったようですから、マリアンの過去についてのお話や関係を聞きたかったのですけど……」
「え……」
「マリアンさんが記憶喪失、ですか?」
メイベル市長の言葉が気になったエステルは呆け、クローゼは目を丸くして尋ねた。
「はい。ある日リラと共に屋敷に戻ってきたらあの娘が私の屋敷の前で倒れていまして。それで屋敷に運んだ後、目を覚ました彼女に事情を聞いてみたのですが、どうやら自分の名前以外何も覚えていないようでしたから、そのまま私の屋敷で働いて貰う事にしたのですわ。」
「そんな事があったんだ……」
「うふふ、レンが見た所あの黒髪のお兄さんはそのメイドさんの事、凄く大事にしている……というか、ひょっとしたら恋をしているんじゃないかしら?”剣帝”との戦いの時に最後に放った奥義の名前の一つにあのメイドさんの名前があったし。」
「そういや、最後に放った奥義の名前は”マリアン”って言ってたよな?」
マリアンの過去にエステルが驚いている中呟いたレン
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