第50話
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〜遊撃士協会・ボース支部〜
「ただいま〜、ルグラン爺さん。」
「おお、ご苦労じゃったな。どれ、全員戻って来たようだし先に今回の報酬を渡しておくか。」
ルグランは戻ってきたエステル達や、既に戻って待機していたルーク達もそれぞれ報酬を渡した。
「ふむ、かなり凶暴だったらしいが問題なく退治できたようじゃな。」
「うーん、それなんだけど……。ちょっと気になることがあってね。」
「あ、俺達も同じだぜ。」
「レン達の方もよ。」
「?気になることじゃと?」
「ああ、実はな―――」
そしてルーク達がルグランに魔獣の様子がおかしかった事を説明し始めた。
〜同時刻・ボース市〜
「ご機嫌よう、ヤハトさん。」
一方その頃マリアンを伴って街を歩いていたメイベル市長は親しげな様子で市民に話しかけた。
「おお、市長じゃないかね。教会に礼拝に行くのかね?」
「いえ、マーケットの視察に行くつもりですの。礼拝はその後するつもりですわ。」
「メイベル様……先日もそんな事を仰いながら視察の時間を予定よりも大幅に使って、結局教会にお行きになりませんでしたが。」
メイベル市長の答えを聞いたマリアンは呆れた表情で指摘した。
「もう、マリアンったら。段々とリラに似てきたわね。今日は絶対に寄りますわよ。」
「ふぉふぉ、仕事も結構じゃが日々の生活を大切にする事じゃ。あんたみたいに責任のある立場にいる人間ならば特にな。」
「ええ、肝に銘じておきます。それではわたくしたちはこれで失礼しますわ。」
「失礼します。」
そしてメイベル市長はマリアンを伴って、マーケットに入って行った。
「お父上が亡くなった後、すぐに市長に立候補した時はどうなるかと思ったが……。今ではすっかり一人前の市長の顔になったのう。ふむ、もう少し肩の力を抜いた方がいいと思うが。……なんじゃ、あれは?」
メイベル市長達を見送った市民は何かに気付いて空を見上げた。
〜遊撃士協会・ボース支部〜
「ふむ、魔獣が怯えたり、やたらと暴れておったか……。何とも気になる話だのう。」
「うん、何だか不気味よね。そういえばアガット。前にもボース地方で同じようなことがあったとか言ってたよね?」
「む、そうなのか?」
エステルの話を聞いたルグランはアガットに尋ねた。
「ああ……まあな。爺さんがボースに来る前の話さ。」
「あら。ルグランお爺さんって元々ボースにいた訳じゃないの?」
アガットの説明を聞いてある事を疑問に思ったレンは尋ね
「ボースに遊撃士協会支部ができたのは確か
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