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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第57話
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同日、15:00―――



その後ゼクス中将が手配したエレボニア帝国軍に猟兵崩れを引き渡したリィン達は急いでゼンダー門に向かってゼクス中将に石切り場であった出来事を説明した。



〜ゼンダー門〜



「も、申し訳ありません!拘束した武装集団について共和国軍に連絡したのですがやはり信じてはもらえず……」

「ふむ……無理もない。向こうの被害は、こちらよりも遥かに大きかったようだからな。」

カルバード軍との交渉をしていたエレボニア将校の報告を聞いたゼクス中将は重々しい様子を纏って頷いた。

「だ、だからといって……!」

「その、共和国軍の方でも既に出撃準備を……?」

「うむ、空挺機甲師団が出撃準備を完了したらしい。事ここに至っては……戦闘は避けられぬだろう。」

「そんな…………」

「……………………」

重々しい様子を纏って答えたゼクス中将の話を聞いたエマは辛そうな表情をし、ガイウスは真剣な表情で黙り込み

「ええっ!?じゃあ、ボク達のした事って無駄だったの〜!?」

「無駄ではありませんわ。ただ相手の器が小さかった……唯それだけですわ。」

「フン、愚か者共が……」

ペルルは驚き、フィニリィとアムドシアスは不愉快そうな表情をし

「クッ、何らかの交渉ルートが確保できれば話は別だが……」

ユーシスは悔しそうな表情で唇を噛みしめた。



「んー……ところで、捕まえた連中から何か聞き出せた?逃げちゃった眼鏡のヒトとか。」

その時ある事が気になったミリアムはエレボニア将校に尋ねた。

「いや、大金で雇われただけで結局何も知らないようだが……というか、君は何なんだ?」

「え、ボク?」

エレボニア将校に指摘を聞いたリィン達はミリアムに注目した。



「そうだった……あなた、本当に何者なわけ?あの眼鏡の男に”子供たち”の一人って言われてたけど。」

「それと銀色の傀儡使い……”白兎(ホワイトラビット)”だったか。」

「フン、どう考えても怪しげな背景がありそうだが。」

「ま、まあまあ。」

アリサやリィン、ユーシスがミリアムの正体に怪しがっている様子を見たエマは苦笑しながら諌め

「ふむ……」

ゼクス中将は真剣な表情でミリアムを見つめて考え込んでいた。



「んー……どうしよっかなぁ。あんまりショゾクを表立って明かすなって言われてるんだけど。」

「え。」

「”所属”……?」

「もしかして、君は――――」

ミリアムが呟いた言葉を聞いて何かに気付いたリィンが言いかけたその時

「――ま、その想像は間違ってないと思うぜぇ?」


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