Side Story
少女怪盗と仮面の神父 11
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り観察してきたら?」
(そうだけど! それ、今此処で言わないでハウィス! 釣り人に餌を渡さないでー!)
「おや、そうなんですか? 構いませんよ。何処をどんな風に見ていただいても。ゆっくりご案内します。ゆぅーっくりと、ね」
釣り針に餌、装着。
「ああ。私から勧誘しているのですから、勿論、関係者しか入れない場所にも出入り自由ですけど……」
どうします? と、投げ入れられた極上の撒き餌。
ミートリッテの奥歯が ギシ と鳴った。
「……っ」
神父公認で指輪に堂々と接触できる、千載一遇の機会。
例え今以上の厄介が待ち受ける罠だと解っていても。
例え、聖職者が類い稀なる冷酷な悪人面で笑ってるのが心底腹立たしいとしても。
これを逃すのは愚かだ。
(ハウィスの安全第一……ハウィスの安全第一……!)
内部抗争への参加には猶予がある。
でも、『依頼』の期日は待ってくれない。
「……よろ、しく……」
抵抗感から精一杯絞り出した掠れ声に、アーレストは
「此方こそ」
聖者の微笑みを湛えながら応じた。
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