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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第52話
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む、その必要はない。変事があった時の移動など手慣れたものだからのう。」
「…………………………」
リィンの申し出を断った長老の様子をガイウスは黙って見つめ
「ガイウス、お前も同じだ。ゼンダー門のゼクス殿に状況を確かめに行くのだろう?ノルドの民としてではなく―――士官学院の一員として。」
「……ああ、行ってくる。」
ラカンの言葉に静かな表情で頷いた。
「お祖父様は……こちらに残るんですね?」
「うむ、これも何かの縁じゃ。運搬車も使えるし、移動の準備を手伝おうと思う。」
「……わかりました。どうかお気をつけて。」
グエンの決意を知ったアリサは静かな表情で頷いた。
「すみません……長老、ラカンさん。肝心な時にお手伝いもできないで。」
一方ノートンは申し訳なさそうな表情で長老たちを見つめた。
「なあに、それがお前さんの仕事だろう。」
「風と女神の加護を。気を付けて行ってきなさい。」
「はい……!」
「とにかく急いでゼンダー門に向かうぞ。」
「そうですね……詳しい状況を確かめないと。」
「ええ……!」
こうしてリィン達はノートンをゼンダー門に送り届ける為と状況を確かめる為に馬を急がせてゼンダー門に向かった。
同日、10:00――――
リィン達がゼンダー門に到着すると既に戦車の部隊が次々と出撃準備を始め、いつでも戦いを始められるようにしていた。
〜ゼンダー門〜
「……………………」
「エレボニア帝国軍、”第三機甲師団”か……」
「まさかこんな形でまた見る事になるなんて…………」
出撃準備をしているゼンダー門の様子をガイウス、リィン、プリネは真剣な表情で黙って見つめ
「フン……出撃準備も着々と進んでいるようだ。」
ユーシスは鼻を鳴らした後重々しい様子を纏って呟いた。
「君達、ありがとう!とりあえず撮影許可を貰いに行ってみるよ!」
そしてノートンはリィン達から去ってエレボニア帝国軍に交渉を始め
「えっと……ゼクス中将はどちらに―――」
「とにかく詳しい話を聞かなくちゃ……!」
エマとアリサがリィン達と共にゼクス中将を探そうとしたその時
「――おぬしら、来たか。」
高原から馬に乗ったゼクス中将がリィン達に近づいてきた。
「中将……!」
「ど、どちらに行かれてたんですか?」
「念のため、もう一度視察にな。―――それより、おぬしら。いいところに戻ってきた。ちょうど30分後にルーレ行きの貨物列車が出る。今回の実習は切り上げてそれで早めに帰るがいい。」
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