暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
竜の羽衣
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れないがこれ以上留守にするわけにもいかん。」
「ちょ、ちょっと待ってダーリン!もう残った場所はここより学院に近いわけだし、帰り際に探すってのはどう!?」
キュルケが差し出した残り二枚の地図を見てみると、確かにそこに示すのはここから学院の途中にある。
「だがこの二つの宝の在りかはそれぞれ離れすぎている。選ぶならどちらか一つということになるな。」
「僕もそれでいい。どっちにするかは君たちで決めてくれ。」
どうやらギーシュはこの旅に飽きてしまったらしい。口をモゴモゴさせているタバサもコクリと頷いた。っていうかまだ食べていたのかお前。
キュルケは架の持つ地図のうち一枚を、トランプのババ抜きのようにバッと引き抜いた。
「じゃあ・・・・こっち!」
そこに書かれていたお宝は・・・・・
「タルブの、『竜の羽衣』・・・?」
一方そのころ――――
「ああルイズ!よく来てくれましたね!」
「お、お久しぶりです、姫殿下・・・。」
「ふふ、そうかしこまらないでっていつも言っているでしょう。」
場所はトリステインの王宮にあるアンリエッタの私室。そこにルイズは呼び出されていた。
最初は何事かと思った。
タバサからの手紙を読んでから、早速というか通常の三倍の速さで身支度を整えいざ出発しようとした矢先、王宮直属の使いが自分の元にやってきたのだ。無論架のことも気がかりだったが、姫様直々の呼び出しということもあり結局一人で同行したのであった。
部屋に入った途端幼い頃のままの可憐な笑顔で抱き着いてきた様子から、何かマズイことでも起こったのかという疑惑は杞憂だったようで安堵する。
「・・・・・」(チラリ)
「?どうかなさいましたか、姫様?」
「え、ああいえ、その・・・」
先ほどからドアの外を気にしていることに対しルイズが尋ねると、アンリエッタは若干取り乱しながらゴニョゴニョ言った。頬を少し赤く染めながら。
「今日は、その、使い魔の方は・・・」
「え!?え、ええと、アイツはその、所用を任せて今は別行動でして・・・!」
「!そう、ですか・・・。」
「(あ、あれ?何で姫様そんなに落ち込んだ顔に・・・?)」
架が不在だと伝えると(咄嗟の出まかせだったが)、アンリエッタはみるみる顔を暗くした。
「姫様?」
「い、いえ何でもありません!折角ですからご挨拶でもと思ったのですが仕事となれば致し方ありませんよね、はい。」
じと〜っと睨むルイズに、アンリエッタは両手を振りながら誤魔化した。
「実は、今回ルイズに来てもらった訳なのですが―――」
コホンと咳払いをし、少し真面目な顔をするアンリエッタに、
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