第47話
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「ああ。まあ私はクローディアと違って、それ程名前は知られていないのだが身分を隠して旅をしている間は念の為に偽名を名乗っているのさ。」
「フフ、謙遜し過ぎですよ、お兄様。軍、政府共にお兄様の武勇や知勇は轟いているのですから、お兄様の方が私より有名だと思いますよ?」
自分は無名である事を説明したレイシス―――レイスの話を聞いたクローゼは苦笑しながら指摘した。
「ハハ、皆は私の事を持ち上げ過ぎているだけだよ。まあ、そう言う訳だからクローディアのように私の事も気軽に”レイス”と呼んでくれ。」
「……わかったわ。それじゃあさっきの質問に答えてもらってもいいかな、レイスさん。」
「君達に合流する為に王都のギルドに向かったのだが偶然王都から出ていく君達を見かけてね。気になって後をつけて、君達の模擬戦を見守っていたのだが……途中から劣勢と判断して余計なお世話かもしれないと思ったが加勢させてもらったのさ。」
「アハハ……余計なお世話どころかレイスさんが助太刀してくれたお陰でソフィに認めてもらえたから、凄く助かったわよ……って、あたし達に合流って、もしかして……!」
「まさかレイシス王子殿下も我々の”協力員”として協力してくださるのですか?」
レイスの話を聞いて苦笑していたエステルだったがある事に気づくと信じられない表情でレイスを見つめ、エルナンは驚きの表情で訊ねた。
「ああ。故郷で暗躍を始め、クーデターの真の黒幕でもあった『結社』とやらの存在はリベール王家の一員として放っておくわけにはいかない。それに何より私の可愛い妹が性質の悪いストーカーに狙われているらしいからね。兄として妹を守る為にも旅を中断して故郷に戻ってきたんだ。」
「え、えっと……レイシスお兄様、その”ストーカー”というのはもしかして……」
「間違いなくあの変態仮面野郎――――”怪盗紳士”の事だな。」
「フフ、言われてみれば”怪盗紳士”は姫殿下に随分執着していた様子を見せていたから、”ストーカー”といわれてもおかしくないわね。」
「あ〜……確かに家族があんな性質の悪い変態ストーカーにつけ狙われているなんて知ったら、普通ならいても立ってもいられないわね。」
レイスが”ストーカー”扱いしている人物を察したクローゼは冷や汗をかき、アガットは呆れた表情で呟き、アーシアとエステルは苦笑していた。
「そういう訳だから私も君達に加勢させてもらいたいのだが……構わないだろうか?」
「勿論大歓迎よ!エルナンさん、いいよね?」
「ええ。あのカシウスさんに届く程の使い手が協力してくださるのは、こちらとしても大助かりです。レイシス殿下も”協力員”として登録しておきますので、これからよろしく
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