第44話
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翌日、拘束されたカノーネはエルベ離宮の一室にてシード中佐とユリアから尋問を受けていた。
〜エルベ離宮〜
「―――カノーネ君。頼むから話してくれないか?あの少女はどういう形で君達に接触してきたんだ?そして君達は、どの程度”結社”の存在を知っている?」
「………………………………」
「カノーネ……。意地を張るのもいい加減にしろ。このままではお前はおろか、お前の部下たちの罪も重くなる。それは本意ではあるまい?」
シード中佐の問いかけに固く口を閉ざして何も言わないカノーネにユリアは静かな口調で問いかけた。
「フン、彼らもわたくしもとっくに死ぬ覚悟は出来ている。その程度の脅しに屈するものですか。」
「軽々しく死ぬなど言うな!お前も見ただろう!あの巨大な人形兵器を!あんなものを使う連中が王国に潜入しているのだぞ!?事態の深刻さがわからないお前ではあるまい!?」
「………………………………」
「カノーネ君……。リシャール大佐はある意味、高潔な愛国者だった。何者にもリベールの自主独立を脅かされないことを望んでいた。その事だけは私も真実だと思う。そして今、リベールに新たなる暗雲が忍び寄ろうとしている……。彼がその事を知ったらどう思うか考えてもらえないか?」
ユリアの叫びに対し、何も答えないカノーネに見かねたシード中佐は静かな口調で問いかけた。
「……るさいですわ……」
「なに?」
そしてカノーネの呟きの一部が聞こえたシードが首を傾げたその時
「……うるさい、黙れ!」
カノーネは怒鳴ってシード中佐を睨んだ。
「リシャール閣下のお気持ちをもっともらしく語ったりするな!閣下を追い落とすことによってその地位を手に入れた輩がっ!」
「………………………………」
「カノーネ、貴様!」
カノーネに睨まれ罵られたシードは何も返さず、その様子を見たユリアはカノーネを注意しようとしたが
「貴女もそうよ、ユリア!昔からのライバルが落ちぶれたさまを眺めるのじゃさぞかし愉快でしょう!?ならば笑いなさい!いい気味だと嘲笑うがいいわ!」
カノーネは矛先をユリアに変えてユリアを睨んで叫び
「……カノーネ…………」
カノーネの様子を哀れと思ったユリアは痛ましそうな表情をしていた。
「わたくしが今まで泥をすすって生きてきたのは閣下を助けるため!それが叶わなくなった今、わたくしが生きる意味などない!さっさと銃殺にでもするがいいわ!」
「おいおい……。馬鹿なことを言いなさんな。」
カノーネが叫んだその時、カシウスが部屋に入って来た。
「准将……!?」
「ど、どうしてこちら
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