第44話
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恐らく、本当の両親の元に帰らない理由の一つは自分達をそんな”地獄”に放り込んだ原因となった両親を恨んでいるからかもしれん。そして同じ境遇であった姉妹が互いに憎むのもその”地獄”が関係しているのだと思う。だから直接レン嬢ちゃんに過去や本当の両親の事について聞くのは止めたほうがいい。本人にとっては恐らくトラウマにもなっていると思われる辛い過去だろうしな……」
「クソ野郎どもが………!」
「じ、”地獄”………レンちゃんとユウナちゃんが……」
複雑そうな表情で語ったジンの説明を聞いたアガットはまだ見ぬ犯罪者達の所業に怒りを感じ、ティータは不安そうな表情をしたが
「……だったら。だったらあたしがA級正遊撃士になって、その事件の事を教えてもらうわ。レンの姉として……そしてユウナを連れ戻す為にも。」
「エステルさん………」
「おねえちゃん………」
「ふふっ、エステルならすぐにA級になれるわよ。」
「確かに今までの活躍を考えたら俺もそう思うぜ。」
エステルの決意を知り、クローゼと共に明るい表情をし、アーシアとフレンは微笑みながら感心していた。
「うーん、ええなあ。ますます惚れてしまいそうや。」
するとその時ケビンがイオン達と共にギルドに入ってきた。
「あ……!」
「ケビン神父。それにイオン神父達も。お待ちしていましたよ。」
ケビンの登場にエステルは驚き、エルナンは笑顔で出迎えた。
「やー、遅れてスンマセン。今までカラント大司教にこっぴどく説教されてましてなぁ。それで遅れてしまったんですわ。」
「ケビンのせいで、アリエッタ達まで、説教されました。」
「まあまあ。”オルグイユ”を止める為の緊急措置だったのだから仕方ありませんよ。」
(この人達がヨシュアがお世話になっていた………)
苦笑しながら説明するケビンをジト目で睨むアリエッタをイオンが諌め、ステラはエステル達を見回していた。
「………………………………」
「どした?オレの顔に何かついとる?」
エステルにジッと見つめられたケビンは目を丸くして尋ねた。
「あのー、今更といえば今更な質問なんですけど……。結局ケビンさんって何者なの?やっぱりアリエッタさん達と同じ”星杯騎士”なの?アリエッタさん達と顔見知りのようだし。」
「ええ、それがあったわね。あたしたちも結局、はぐらかされたままだわ。」
「もちろん普通の神父さんじゃないんですよね?」
ジト目のエステルの質問に続くようにシェラザードとアネラスもそれぞれケビンを見つめて尋ね
「そやな……。改めて自己紹介しようかな。―――七耀教会『星杯騎士団』に所属するケビン・グラハ
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