第44話
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行者”―――”殲滅天使”ユウナは自分の意志でお前から離れた訳じゃないかもしれないぞ?」
レンの答えを聞いたカシウスは静かな口調で問いかけたが
「そうね。でも今までレンに会いに来なかったという事はレンを憎み、レンから離れた……そういう事じゃないのかしら?実際ユウナ自身もレンの事を”元おねえちゃん”って言って、”ニセモノの家族”扱いしていたし。」
「………………………」
「レン………」
レンの問いかけを聞いて黙り込み、その様子をルークは複雑そうな表情で見つめていた。
「それじゃあ事情聴取をさっさと始めましょう?こんな事はさっさと終わらせて、早くエステル達と合流して、今後の”結社”の動きに備えるべきだしね。」
そしてカシウスはルークに付き添ってもらっているレンに事情聴取を始めた。
一方その頃エステル達はグランセル支部に集まり、軍からの報告を待っていた。
〜遊撃士協会・グランセル支部〜
「そうですか……。ええ……わかりました。それでは宜しくお願いします。」
「どうだった、エルナンさん?」
通信器を置いて、自分達に振り返ったエルナンにエステルは尋ねた。
「ええ、カノーネ元大尉が事情聴取に応じたそうです。詳しい事情が分かったらギルドにも教えてくれるでしょう。」
「そっか……」
「あの強情そうな女が話をする気になったなんてね。どんな手を使ったのかしら?」
エルナンの説明にエステルは安堵の溜息を吐き、シェラザードはカノーネの事を思い出して、カノーネに口を割らせた方法が気になった。
「ま、そっちの調査は王国軍に任せておくとしよう。俺たちは俺たちで情報を整理したいところだ。」
「そうだな。………ちなみにレン嬢ちゃんの方はどうなんだ?」
「いくら”殲滅天使”と血縁関係にあるからと言って、拘束や監視はされないと思うのだけれど……」
「レンちゃん………」
フレンとアーシアの質問を聞いたティータは心配そうな表情をし
「そちらの方は問題ありません。レンさんのブライト家に来てからの動向は全てルークさんやエステルさん、それにカシウスさんや私達―――リベール各支部の受付達が把握していますからね。あくまで形式的に事情聴取をしているだけです。事情聴取が終われば、付き添いのルークさんと共にすぐにこちらに戻らせるとの事です。」
「そっか……」
「よ、よかった〜。」
レンが犯罪者扱いされない事にエステルとティータは安堵の溜息を吐いた。
「まずは今回の仕事の報酬をお渡しするとしましょう。細々とした依頼への対応も併せて査定しておきましたよ。」
そしてエルナンはエステル達に報酬を渡した。
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