第56話
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「これでも納得しないなら……。こちらの灯台守の頭を撃ち抜いてもいいのだが?」
そしてもう一人の男が、眠っている灯台守の老人の頭に銃を突きつけた。
「や、やめなさいよ!その人は関係ないでしょ!」
男の行動にエステルは思わず、叫んだ。
「ならば、しばらくの間離れていてもらおうか……。そうだな……階段の近くまで下がれ。」
「フン、仕方ねえな……」
男達の要求にアガットは舌打ちをして、エステル達と共に階段の近くまで下がった。
「ふふ、いいだろう。」
「それでは、さらばだ。」
そして男達は灯台の修理用の出口から撤退した。
「待ちなさいってーの!」
「逃がすか、オラあッ!」
男達が出口から出ると当時にエステル達は男達が逃げた出口に向かって駆けて、出口を出た。しかし出口を出た時、男達の姿はなく、ワイヤ―ロープのフックが灯台の手すりに引っ掛かっていた。
「脱出用のワイヤーロープ!?」
「な、なんて用意周到なやつらなの!?」
手すりにフックが引っ掛かっているワイヤーロープを見て、ヨシュアとエステルは驚いた。
「………………………………。……秘書野郎とバカどもの面倒は任せたぞ。」
「えっ……?」
「俺はこのまま連中を追う!お前らは、今回の事件をジャンに報告して指示を仰げ!」
エステル達にそう言い残したアガットはワイヤーロープで降りて行った。
「ボクはルーアンに行ってリフィア達に伝えて先回りしてもらうから、プリネにすぐ戻って来る事を伝えておいてね!」
「あ、ペルル!」
ペルルは夜闇の空へ飛び上がり、エステル達に伝えた後ルーアンに向かって飛んで行った。
そしてエステル達は奪われた寄付金を取り戻した後、ギルバートやレイヴン達を拘束してマノリアの風車小屋に連れて行った。
〜メ―ヴェ海道・夜〜
黒装束達が逃亡して少しした頃、そこにはペテレーネを先にホテルに帰らせて、コリンズと色々な話をして帰りが遅くなったリウイがルーアンのホテルへの帰路についていた。
「予想以上に話が長引いてしまったな……しかし、”闇夜の眷属”の子供達の留学……か。種族間の壁を取り払う策の一つとしては使えるかもしれん。……プリネが世話になった礼もあるし、考えておくか。……ん?」
考え事をしながら独り言を呟いていたリウイだったが、空から自分に近づいて来る気配がしたので、空を見上げると、そこにはペルルがリウイに近付いて来た。
「あ――!見覚えのある後ろ姿だと思ったけど、プリネのお父さんだ!ルーアンのホテルに帰ったんじゃないの?」
「……プリネの使い魔か。学園長と少し話を
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