第56話
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「ぐはっ!?」
そして止めに放ったアガットのクラフトが男を吹き飛ばし、吹き飛ばされた男は立ち上がらなくなった。
「そ、そんな馬鹿な……」
黒装束の男達がやられた事にギルバートは愕然とした。
「市長秘書ギルバード。及び、そこの黒坊主ども。遊撃士協会規約に基づき、てめえらを逮捕、拘束する。あきらめて投降しやがれ。」
「ううう……」
アガットの宣告にギルバートは呻きながら後ずさった。
「なかなかやるな……。真っ向からの勝負ではやはり遊撃士は手強い。まさか、”闇夜の眷属”をも仲間にしているとは……」
「ああ、隊長の忠告通り油断すべきではなかったか。」
エステル達に負けた黒装束の男達はなんとか立ち上がって、冷静に言った。
「隊長……。ひょっとして空賊と交渉していた赤い仮面をかぶった人ですか?」
「その事も知っているとは……」
「さすがギルドの犬ども。なかなか鼻が利くようだな……」
ヨシュアの言葉に男達は驚き、口元に笑みを浮かべた。
「負けたくせにな〜に余裕かましてんのよ!いいから武器を置いてとっとと降伏しなさいよね!」
「フ、それはできんな。」
エステルの叫びに男は冷笑し、ギルバートに近付き、銃を構えた。
「なっ!?」
「な、なんのつもりよ!?」
男の行動にギルバートは信じられない表情をし、エステルは驚いて近付こうとしたが
「動くな。それ以上近寄ればこいつの頭が吹き飛ぶぞ。」
銃をギルバートの頭に突きつけながら脅迫した。
「き、君たち!?や、雇い主に向かってどういうつもりだ!?」
銃を頭に突きつけられたギルバートは焦って喚いた。
「勘違いするな、若造。我々の雇い主は市長であって貴様ではない。」
「市長にしたところで同じこと。利害が一致していたから協力していたに過ぎん……」
「お前がここで死のうが我々は痛くも痒くもない。」
「ひ、ひいいいい……。撃つな、撃たないでくれ!」
本気の様子の男達を見て、ギルバートは命乞いをした。
「コラ、いいかげんにしろや。そんな下手な芝居打って逃げられると思って……」
バン!
男達の行動をその場を逃れる芝居と思ったアガットは気にもせず近付こうとしたその時、男の銃が火を吹いてギルバートの片足を撃ちぬいた。
「ぎゃあああっ……。あ、足が……僕の足がああ!!」
片足を撃ち抜かれ、撃たれた所から血が流れ出たギルバートは撃たれた足を庇って悲鳴を上げた。
「せ、先輩!?」
「チッ……」
「どうやら本気みたいですね。」
男の行動にエステル達は驚いた。
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