ハイスクールD×D 歩き始めた男
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「千石さんですか。私はアーシア・アルジェントと申します。アーシアとお呼びください」
「それじゃあ改めて、ありがとう、アーシア。君のおかげで死なずに済んだ」
深く頭を下げて感謝を伝える。
「頭を上げてください。それに私は完全に治療出来たわけでもないですし」
「それでもアーシアが傷を癒してくれなければ死んでいた。その分の感謝は受け取ってほしい」
「分かりました。ですから、頭を上げてください」
強く言われては従うしかないな。謝礼として渡せる物は、大した物がないな。その時、センサー内に急に反応が現れた。悪意のある気配から敵の可能性が高い。生き残る確率を増やすために何かがないかを探し、相棒が少し離れた位置にあることに気づき、呼び寄せる。
「ああ、いたいた。あれが今回の目標だよ。傷つけずに捕まえて。男の方は殺せ」
センサーで感知した通り、11人、男が1人に残りは女、それもシスターらしき服装だが雰囲気がマッチしない。つまりはそういうことなんだろう。
「逃げるぞ、アーシア」
起き上がり、アーシアの前に立ち準備しておく。
「ダメです。仙石さんだけでも逃げてください。私は大丈夫ですから」
「何、一緒に逃げても労力は変わらないからな。オレの相棒がすぐ傍まで来ている」
同時に現れた奴らの背後からオレの相棒が、専用バイクのトルネードが奴らを跳ね飛ばしながら目の前に停まる。アーシアをシートの後ろに座らせてメットを渡し、ベルトを出してから素早く跨り、ベルトからライドルを引き抜いてロープに変化させて互いが離れないように結んでから、アクセルを全開にして森を駆け抜ける。
背後から追いかけてくるのがわかるが、ミラーには姿が映らない。不思議に思っていると上から高エネルギーが降ってくるのをセンサーが捉えたので回避し、空を見上げると、全員が同じ翼を広げて飛んでくる。はっ、長いレースになりそうだ。
既に2時間近く走っているが、未だに奴らは諦めない。森はとっくに抜け出し、近くの町に寄ってみたが人一人いない異様な空間も駆け抜け、今は郊外を走っている。オレはともかくアーシアの体力の限界が近い。仕方ないが、最終手段だ。ライドルロープを一度解き、アーシアをトルネードに結びつける。そしてトルネードを自動で走らせてオレは飛び降りる。完全とは言えないが、この2時間近くで戦えるぐらいには修復が終わった。
「とうとう観念したか」
「観念。違うな、面倒になっただけだ。貴様らのような外道は此処で討つ!!」
右手を腰に左手を右上に伸ばし、そこから左手を左へと回していく。そして、左上まで回したところで左手は腰に、右手を左上に伸ばす。
「変身!!」
ベルトのタイフーンが周囲の空気を勢い良く吸い込み、オレの姿は1
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