ハイスクールD×D 歩き始めた男
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「ディケイド、いや、大ショッカー首領、門矢士!!オレは貴様を許さん!!」
「オレの名はプロト・ディケイド。貴様のディケイドより前のコンセプトで改造された改造人間だ」
「ディケイドの為に人としての姿を奪われたオレたちの怒りを受けろ!!」
「なぜだ!?何故勝てない!?貴様の為に犠牲になったものたちを忘れ、のうのうと生きている貴様に!?」
「ここまでか。みんな、すまない。仇を打てなかった。だけど、子供を見捨てるなんてことはできなかった。望まない体だけど、それでもオレは仮面ライダーだから。門矢士、もう二度と忘れるな。お前のその力は多くの犠牲の元にある。それに恥じない姿でいてくれ。お前が仮面ライダーを名乗るなら。それを忘れた時、オレはまた貴様の命を狙う為に蘇る。必ずだ、必ず蘇ってやるぞ!!」
全身に痛みが走る。オレは、まだ世界に存在するのか?
「大丈夫ですか!?しっかりしてください!!」
声からして少女だろう。その少女がオレを起こそうとするが、生憎とオレの体は変身していなくとも200kgを超える。簡単に動かせるような重さではない。ライダーパワーもほとんど残っていない所為で重力低減装置と重力制御装置も稼働していない。ああ、これはやばいな。自己修復装置に回すライダーパワーすら残っていない。ギリギリ生きているだけか。
「む、りを、するな。オレ、は、たすか、らん」
視覚系統が不調なのか視界がぼんやりしている。いや、意識もぼんやりとしているか。
「諦めちゃダメです!!」
諦めちゃダメか。ああ、オレだって諦めたくはない。だが、近くにオレを修復できる施設と技術者がいないのなら無理だ。そう思っていた。体の一部が暖かくなり、そこの生体部位が修復されるのを感じる。
「どうして!?傷が治りきらない」
「いや、それを、全、身に、頼む」
何をされているのかはわからない。だが、生体部位が修復されるなら生命維持装置に回すライダーパワーを自己修復装置に回せる。どれだけ時間が経ったかはわからないが、それでも自覚できるぐらいに死の危機から脱することができたようだ。体を起こし、傍に生えている木にもたれかかる。
「助かった。ありがとう」
ようやくはっきりとオレを助けてくれた少女を見ることができた。金髪碧眼の若いシスターのようだ。
「まだ傷が」
「いや、これ以上は君の力でも無理だ。オレの体のほとんどは機械だ。生身の部分はもう治っている。生身の部分だけでも治ってくれれば命は繋げる」
すでに体の修復は始まっている。変身機構とエネルギー生成のタイフーンを最優先で。
「君はオレの命の恩人だ。名前を聞かせて、ああ、オレの自己紹介がまだだったな。オレは千石恭弥だ」
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ