第54話
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…………」
男性の詳しい説明を聞き、エステルやヨシュア、プリネは信じられない表情をし、クロ―ゼは悲痛そうな表情をした。
「それで、ギルドに連絡するはずが宿の通信器が壊れたみたいでな。仕方なく俺が大急ぎで走ってきたんだ。」
「そうですか……。協力、感謝します。ただ、できればこのままルーアンに行ってくれませんか?僕たちはこのままマノリアに急ぎますから。」
「ああ、わかった!」
そして男性はルーアンに向かって再び走り去った。
「さあ、僕たちも急ごう!」
「う、うん!」
「ええ!」
「………………はい!」
そしてエステル達は急いでマノリア村へ向かった。
〜マノリア村宿酒場・白の木蓮亭の一室〜
「あ……」
「ママ……」
「ご主人様……」
部屋に入って来たエステル達にクラムは気付き、クラムの声で気付きいたミントはエステルを見て涙目でエステルに抱きつき、ツーヤは悲痛そうな表情をしてプリネに近寄ってプリネの服を掴んだ。
「う……ひっく……先生が……」
「あたし……みんなのお姉さんなのに何もできなかった……」
ミントはエステルに抱きついてしゃっくりを上げて泣き、ツーヤは悔しそうな表情でプリネに言った。
「ミントちゃん……」
「ツーヤ……いいの。……その気持ちがあるだけでテレサさんは嬉しいと思うわ。」
泣いているミントにエステルは膝をついて抱きしめ、プリネはツーヤを優しく諭した。
「わあああん……」
「恐かったのー!」
ミントやツーヤがエステル達に抱きついたのと同時に、ポーリィやダニエルがクロ―ゼに近寄って泣いた。
「良かった……。みんなは無事みたいね。」
傷一つついていない子供達を見て、クロ―ゼは安堵の溜息をついた。そしてヨシュアはテレサとカルナを看護しているマノリア村の女性に容体を真剣な表情で尋ねた。
「すみません。先生たちの容体は?」
「安心しなさい。2人とも大した怪我じゃないわ。ただ、目を醒まさないからちょっと心配なんだけど……」
「……ちょっと失礼します。」
女性の答えを聞き、ヨシュアはテレサとカルナの様子を調べた。
「間違いない……。睡眠薬を嗅がされたみたいだ。」
「す、睡眠薬ぅ?」
確信を持ったヨシュアの答えにエステルは声を上げた。
「うん、かすかに刺激臭がする。副作用がないタイプだから安心してもいいと思うけど……」
「うーん……。ね、クラム。何があったのか教えてくれる?」
「………………………………」
エステルはミントを抱きしめて、泣いているミントを
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