外伝〜太陽の娘と混沌の聖女の邂逅〜後篇
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、あの、その……!あうあう………」
心の準備もできず、長年憧れていたペテレーネと出会い、話しかけられた事にエステルは目をキョロキョロさせて、慌てた。
「フフ……そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。一度、深呼吸をしてみて下さい。そうしたら、少しは落ち着きますから。」
「は、はい!…………スゥ…………ハァ………」
ペテレーネに言われて深呼吸をしたエステルはようやく落ち着き、まっすぐとペテレーネを見た。
「えっと……聖女様。今更聞くのもなんなのですが、あたしの事、覚えているんですか?」
「ええ。エステルさんの事はマーリオンさんやリスティさんからよく聞かされましたから。お二人の話からは人間の少女である事しかわかりませんでしたが、以前ブライト家にお邪魔して、レナさんを見た時にあの時の女の子である事がわかりましたから。……そのお守り、まだ持っててくれたんですね。」
ペテレーネはエステルの服の胸部分についているブローチに目を向けた。
「あ……はい!今でもこれはあたしにとって一番の宝物です!」
「フフ、そう言って貰えると嬉しいものですね。」
エステルの言葉にペテレーネは微笑みながら答えた。
「あの……聖女様……あたし、聖女様にいつか会えたら言おうと思っていた事があるんです。」
「ええ、私でよければ聞きます。」
ペテレーネの答えを聞き、エステルはもう一度深呼吸をした後、ずっと言いたかった事を言った。
「聖女様、あの時お母さんを助けてくれてありがとうございました!」
「ふふ、私は私の出来る事をしただけですよ。」
「あたし……あの時、聖女様がお母さんの命を救ったのを見て、自分の出来る事で聖女様みたいに誰かを助けれる人になるために、遊撃士になりました!」
「そうだったのですか。……私なんかを目標にしてくれてありがとう、エステルさん。」
「あ、あう……」
憧れの人物に笑顔を向けられたエステルは顔を赤くして俯いた。そしてある魔術を見てもらうために、エステルは顔を上げてペテレーネに尋ねた。
「あの、聖女様………見てほしい魔術があるのですけど、いいでしょうか?」
「構いませんが。その……さっきから気になっていたのですが、”聖女”という呼び名はなんとかあならないのでしょうか……?正直、その呼び名は恥ずかしいんです。」
「ふえ?でも、聖女様は聖女様だし………」
「もしよろしければ、名前で呼んでいただけますか?どうも、その呼び名は慣れていなくて……」
「う〜ん……ごめんなさい。あたしにとって聖女様は今でも憧れの存在ですから、名前で呼ぶなんてできないです。」
「フゥ、わかりました。………プリネ
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