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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第47話
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「はは……まあ、それなりには。」

「普通の士官学校としてはかなり異例だと思いますが……」

「確かにそうですね。異例なのは私達――”Z組”と言うべきでしょうし……」

乗組員に感心されたリィンやエマ、プリネはそれぞれ苦笑していた。



「しかし、あの時のお前さんがそんな制服を着ているなんてなぁ。馬子にも衣裳っていうか、なかなかカッコイイじゃないか。」

「そうか……ありがとう。」

乗組員の賛辞の言葉にガイウスは静かに頷いた。

「ガイウスは背が高いから士官学院でも目立つよな。」

「そうね、2年の先輩を含めてもかなりの高さじゃないかしら。」

「ノルドの民というのは皆、お前のように背が高いのか?」

「いや、オレより背が高いのはオレの父くらいだろう。弟は小柄の方だが……これから伸びるかもしれない。」

ユーシスの質問に答えたガイウスは故郷にいる兄弟たちの顔を思い出した。



「ガイウスさんってたしか兄弟が多いんですよね?」

「弟一人に、妹が二人いる。人見知りするかもしれんがよろしくやってくれ。」

「ふふ、わかったわ。」

「しかし段々、ノルド高原に近づいてきた気分になってきたな。」

「フッ、確かにな。」

「一体どんな所なんでしょうね?」

「は〜、何だか羨ましいねぇ。―――今、ちょうどアイゼンガルド連峰の半分くらいまで来ている。ゼンダー門まで2時間くらいだからもう少しのんびりしててくれ。」

「ええ、わかりました。」

「よろしくお願いする。」

そして乗組員はその場から去って行った。



「春に士官学院に来るときに知り合ったのか?」

乗組員が去ると乗組員がガイウスを知っていた事を思い出したリィンはガイウスに尋ねた。

「ああ、その時も同じ貨物列車でな……帝国の習慣についても色々と教えてもらった。」

「ふふ、なるほど。」

「それは助かったでしょうね。」

「ああ、オレを士官学院に推薦してくれた恩人も含めて色々な人に世話になっている。これも風と女神の導きだろう。」

「風と女神か……」

「はは、ガイウスらしいな……」

(フフ、その女神の子孫がいると知ったら、どういう反応をするでしょうね。)

その後列車はようやくリィン達の目的地である”ゼンダー門”に到着した。



16:30―――



〜ゼンダー門〜



「おお、やっと到着したか。」

リィン達が改札を出ると隻眼のエレボニア将校がリィン達に近づいてきた。

「あら、貴方は確か……」

「中将……ご無沙汰しています。」

エレボニア将校
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