第42話
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なんて戦争でも起こすつもりなんですか……?」
「というか幾らスペックが既存の戦車よりも高いとはいえ戦車一台で王都を制圧できると本気で思っているのかしら?」
目の前の戦車のスペックを知ったルークは驚き、ケビンは疲れた表情で溜息を吐き、エステルは呆れ、ステラは不安そうな表情をし、レンは呆れた表情でカノーネを見つめた。
「これを動かせるだけの高出力なエンジンがなかったので完成一歩手前で保管されたけど……。まさか『アルセイユ』の新型エンジンが手に入るなんてね。うふふ、空の女神はわたくしに微笑んだみたいね。」
「ちょ、ちょっと……。そんなものを使って何をするつもりなのよっ!?」
「言ったでしょう。公爵閣下の即位を手伝うと。そのためには女王陛下に認めていただかなくてはねぇ。」
「ま、まさか……」
「狙いはアリシア女王かよ!?」
エステルの疑問に答えたカノーネの説明を聞いたシェラザードとルークが血相を変えて叫んだその時
「ははは!今ごろ気付いても遅いわ!この『オルグイユ』ならたやすく城門も粉砕できる!城詰めの部隊も敵ではない!お前たちはせいぜい指をくわえて見ていなさい!」
勝ち誇った笑みで声を上げて笑ったカノーネはオルグイユの中に入り、オルグイユを進ませた。自分達を轢くつもりで進んできたオルグイユを見たルーク達は左右に分かれて回避した。
「し、しまった……!」
「追いかけるわよ!」
そしてルーク達は急いでオルグイユの後を追い始めた。
「ふふ……完全に引き離せたようね。このまま城を占拠して女王陛下を拘束できれば……」
エステル達を引き離した事をオルグイユのハッチから確認したカノーネが不敵な笑みを浮かべたその時、砲弾がオルグイユの近くに撃ちこまれた!
「な……!?」
予想外の砲撃に驚いたカノーネが砲撃が来た方向を見つめるとそこにはユリア大尉率いる親衛隊が大砲らしき導力の大型武器を設置して待ち構えていた!
「ふう……どうやら間に合ったようだな。」
「お、王室親衛隊……!それに……ユリア・シュバルツっ!」
「久しぶりだ、カノーネ。まさかお前とこんな場所で相見えることになろうとはな。」
「あなたたち……どうしてここに!?レイストン要塞で飛行訓練をしていたのではなくて!?」
予想外の敵の登場に驚いたカノーネはユリア大尉を睨んで叫んだ。
「シード中佐から緊急の応援要請があってね。どうやらグランセル市街で変事が起こるのを読まれていたらしい。そこで我々が飛んで来たわけさ。」
「くっ……ただの昼行灯かと思えば……」
「中佐はリシャール大佐と同じくカシウス准将の元
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