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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第43話
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その様子を見ていた貴族生徒達は身体を震わせ、表情を青褪めさせながら応援の言葉を贈った。



「エ、エリゼさんだったね?女性を相手するのは本意ではないが……悪いけど本気を出させてもらうよ。」

エリゼと対峙したパトリックは気を取り直した後戸惑いの表情で尋ね

「――ええ、そうして下さった方が私も”遠慮なく本気を出せます”から、手加減をする必要はありませんよ?――――未熟な剣ですが見せて差し上げましょう。”百日戦役”で絶望的な戦力差でありながらもエレボニア帝国の侵略を見事撃退し、祖国を守った誇り高き”白隼”の紋章を掲げるリベールの”英雄”より受け継ぎし剣を。」

「…………ッ……!」

顔に青筋を立て、背後に魔力によって発生した電撃をバチバチ迸らせ、膨大な威圧を纏い、目にも見えるほどの怒気をメラメラと燃やし続けて微笑みを浮かべるエリゼに微笑まれ、息を呑んだ。



「や、やばい。あの笑顔は滅茶苦茶怒っている時の笑顔だ。」

「そ、そうなの?」

「笑顔なのに怒っているのか?」

エリゼの微笑みを見て冷や汗をかいて表情を引き攣らせたリィンの言葉を聞いたエリオットとマキアスは戸惑い

「……彼女の周囲の風が彼女の怒りを恐れているかのように震えているように感じる……」

「もしかしてパトリックがお兄さんの事を馬鹿にした事に、怒っているんじゃないかしら?」

「恐らくそうでしょうね……エリゼさんにとってリィンさんは大切な家族でしょうし……」

ガイウスは静かな表情で呟き、アリサの推測にツーヤは頷いた。



「―――レーヴェ、合図をしてやれ。」

「ハッ。―――双方構え!」

リウイに視線を向けられたレーヴェは頷いた後指示をし

「――始め!」

そしてレーヴェの号令を合図にエリゼとパトリックの一騎打ちが始まった!



今ここに!”剣聖”と”姫将軍”の教えを受けた”聖魔皇女”の守護者の力の一端を見せる戦いが始まった!
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