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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第52話
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ているなんて、偶然って身近にあるものなのですね。」

「そうだね、僕も驚いたよ。」

プリネの言葉にヨシュアは同意するように頷き、お互いの目を見つめ合った。

(………あれ?なんだろう……?今、胸が締め付けられるような痛みがしたのはなんで……?)

見つめ合っているヨシュアとプリネを見てエステルは不思議そうに無造作に胸を抑えた。

「あの………そろそろ作業を再開しませんか?速く持って行かないとジル達に妖しがられますし。」

「あ、そうですね。」

クロ―ゼの言葉にハッとしたプリネは頷き、エステル達と共に作業を再開した。



そしてエステル達の学園生活はさらに過ぎて行き、ついに学園祭前日となった。

〜ジェニス王立学園・講堂内舞台〜



「わが友よ。こうなれば是非もない……。我々は、いつか雌雄を決する運命にあったのだ。抜け!互いの背負うもののために!何よりも愛しき姫のために!」

紅騎士ユリウス――エステルはレイピアを抜いてセリフを言った。

「運命とは自らの手で切り拓くもの……。背負うべき立場も姫の微笑みも、今は遠い……」

蒼騎士オスカー――クロ―ゼは辛そうな表情でセリフを言って剣も抜かず立ち尽くした。

「臆したか、オスカー!」

「だが、この身に駆け抜ける狂おしいまでの情熱は何だ?自分もまた、本気になった君と戦いたくて仕方ないらしい……」

自分を叱るエステルに答えるかのようにクロ―ゼはレイピアを抜いて構えた。

「革命という名の猛き嵐が全てを呑み込むその前に……。剣をもって運命を決するべし!」

クロ―ゼがレイピア構えるのを見て、エステルも構えた。

「おお、彼らの誇り高き二人の魂、女神達もご照覧あれ!!女神達よ……誇り高い2人の剣士達にどうか祝福を!………2人とも、用意はいいな!?」

エステルとクロ―ゼの間にいた騎士団長ザムザ――白を基調とした芝居用の騎士服を着、純白のマントを羽織ったプリネがセリフを言いながら片手を天井に向けて上げ、エステルとクロ―ゼの顔を順番に見た。

「はっ!」

「応!」

「それでは………始めっ!」

「……………」

「……………」

「……………」

そして3人はその場で動かずジッとしていた。



「は〜っ……」

「ふう……」

「ほっ………」

しばらくすると3人は一息ついた。

「やった〜っ♪ついに一回も間違わずにここのシーンを乗り切ったわ!」

「ふふ、迫真の演技でしたよ。」

「ええ、これなら明日の本番も大丈夫ですね。」

「えへへ、クローゼやプリネにはぜんぜん敵わないけどね。セリフを間違えたこと
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