第52話
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一礼したプリネにエステルとクロ―ゼは拍手をして称えた。
「すばらしい演奏でした……!」
「うんうん!ヴァイオリンは初めて聞いたけどプリネ、凄っごく上手いわ!」
「フフ、ありがとうございます。」
感動したクロ―ゼの言葉と最大限に自分を称えるエステルの言葉にプリネは照れた。
「それにしても今の曲はなんという曲なんでしょうか?」
「『星の在り処』だよ。そうだよね、プリネ?」
「え?そんな曲名だったんですか?」
「へ………?もしかしてプリネ、曲名もわからず弾いていたの!?」
曲名を聞くクロ―ゼにプリネに代わって答えたエステルだったが、曲を弾いた本人のプリネが知らないのを知り、エステルは驚いた。
「はい。今の曲が私の一番得意な曲なんですが、恥ずかしながら曲名もわからなかったのです。さまざまな曲の楽譜が載っている本をレスぺレント地方全ての領から入手して調べたのですが、どの楽譜の曲も今の曲ではなかったのです。」
「じゃあ、どうやって弾けたの?」
「なんと言えばいいのでしょう……?まるで昔から知っているみたいに今の曲が頭に浮かび、自然と弾けたのです。お父様が言うには『もしかしたら、お前にその曲の弾き手の魂が宿っているのかもしれないな』らしいです。」
「へ〜………それにしても、『星の在り処』をプリネが弾けたのは驚いたよね、ヨシュア?」
「………………」
「ヨシュア?」
プリネの言葉に呆けた声を出した後ヨシュアに言ったエステルだったが、ヨシュアは何の返事もせずプリネを見続けていたのでエステルは首を傾げた。
「ヨシュア?ねえ、ヨシュアってば。」
「……!どうしたの、エステル。」
エステルに肩をゆすられ我に帰ったヨシュアはエステルに聞き返した。
「どーしたも、こーしたも……ヨシュア、さっきからプリネの姿をかなり凝視してたみたいに見えたよ?」
「ああ、その事か。……プリネが一瞬昔の知り合いに見えたから思いだしただけだよ。」
「またそれ〜?あっやしい〜……」
ヨシュアの言葉にエステルは疑った。
「あの……さっきから気になったのですが、エステルさんとヨシュアさんは今の曲を知っているんですか?」
「うん。だっていっつもヨシュアがハーモニカで弾いていた曲だもん。」
「曲名は『星の在り処』だよ。」
2人の会話に割って入って尋ねたプリネの言葉に、エステルとヨシュアは頷いた。
「『星の在り処』…………そういえば以前、ヴァレリア湖で休憩してい時夕方に聞こえたハーモニカは……」
「僕だよ。エステルに頼まれてね。」
「そうなんですか。………同じ曲を知っ
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