第40話
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「『オルグイユ』……ちょっとオシャレな名前ですね。やっぱり飛行船なんでしょうか?」
「うーん、専門家じゃないからちょっと判りかねるけど………」
アネラスに尋ねられたシェラザードは考え込みながら図面を見つめ
「……シェラお姉さん、その図面、見せてくれるかしら?ティータや博士に導力技術を習っているから図面の内容もある程度ならわかるわ。」
「ふふっ、あんたなら何の図面なのか本当にわかりそうね。はい。」
レンの申し出を聞いた後レンに図面を手渡した。
「……………………………」
手渡された図面をレンは最初からのページから集中して見続けて次々とページをめくり
「どう?何かわかったかしら?」
レンの様子を見ていたシェラザードは尋ねた。
「―――ええ。飛行船どころか、戦車の設計図みたいよ、この図面。しかも軽く見た感じ既存の戦車より遥かにスペックが高いわよ。」
「せ、戦車!?」
「………もしかして情報部がまだ王国に存在していた頃、内密に開発していたのかしら?」
レンの口から語られた予想外の内容にアネラスは驚き、シェラザードは真剣な表情で考え込みながら推測した。
「多分そうじゃないかしら。問題はその『オルグイユ』が完成したのかどうかだけど………あら?」
レンがページをめくっているとページの中にはさまっていたメモを見つけた。
「どうしたの、レンちゃん?」
「ページの間にメモがあったわ。『招待状は配り終わった。テーブルとイスも用意した。お茶会の準備はこれでお仕舞い。あとはお茶菓子を焼いてお客様が集まるのを待つだけ』」
「へ〜。ほのぼのとした内容だねぇ。何だか絵本の一節みたい。」
「ふむ……どうやら何かの符牒みたいね。問題は何を意味しているメッセージかなんだけど……」
レンが読んだメモの内容を聞いたアネラスは口元に笑みを浮かべ、シェラザードは考え込んでいた。するとその時
「「散って!!」」
何かに気付いたシェラザードとレンが叫んだ!
「え……!」
二人の警告に驚きつつアネラスはシェラザードとレンと共に散った。すると3人がいた場所にいくつもの銃弾が放たれた!そしていつの間にか廃坑に入って行った3人の特務兵達が距離をとって、シェラザード達を囲んでいた。
「うそ……いつのまに。」
「うふふ、レン達に負けて修行でもしたのかしら?」
「ふふ、ずいぶんとアジな気配の消し方をしてくれるわね。あのアッシュブロンドの少尉さんにでも習ったの?」
「「「………………………………」」」
シェラザードの問いには答えず、特務兵達は無言で近寄って来た。
(
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ