第十一話 操られし風!あらぶるは雷鳴の獣!
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レイは叫ぶ。
クウトの凶刃がクレイへと入るーーーーまさにその瞬間だった。
「伏せな、嬢ちゃん!」
その声で咄嗟にクレイはしゃがむと、クウトが突然爆発した。
「■■■■■ーーーー!?」
クリーンヒットにも関わらず一割しか減っていないクウトのHPを見て、クレイは言う。
「……固すぎでしょう」
「見てぇだな。これでも爆裂弾と火炎弾を交互に出した筈なんだがなぁ?」
クレイの背後から声がする。その声の主を見ようとして。
「おっと、嬢ちゃんあぶねぇ!」
肩を引かれる。
すると、そこにクウトの一撃が叩き込まれた。
「あっぶねぇ……」
クレイはその人の胸に顔を押し付けられ、その威力を感じていた。
(あの一撃……危ない所の話じゃない……!)
クレイは直ぐに顔を話すと、その人物を見た。
「え……!?」
そして、驚愕する。
何故なら、彼は『クウトと同じ顔だったのだから』。
「……ん?俺の顔に何かついてるか?」
「あ、いえ別に……」
クウトは直ぐに顔を剃らすと、短剣を構え直す。
「ま、何でも良いがね。それよりも俺がこの世界でやるべきことがこれかよ……」
最後の方は聞き取れなかったが、愚痴を言っていたのだと思う。そう思いたい。
「さて、嬢ちゃん。アイツを止めんの手伝えや」
「言われずとも、彼を止めます。だって……」
クレイは走り出しながら叫ぶ。
「彼は、私の大切な人ですから!!」
そして、本来は決して交わることのない二人が、『クウト』と言う人間を止めるために、共闘する。
クウトサイド
「……っ」
クウトは目を覚ます。
「ここは一体……。て言うか俺確か……」
クウトは頭を押さえながら、思い出す。
連刃の副作用、獣化、そしてーーーー
「……操られた、って訳だったな」
クウトは催眠結晶によってその身をシュラウドに奪われていた。
シュラウドによって造られた電子人格『Gaeto』を使い、何かをしようとしていた。それは途中から断片した記憶から知ることが出来た。
「……くそっ。早くこっから出ねぇと!」
立ち上がるも、ふらついて膝を折る。
「……っ。思ったより精神面と肉体面にガタが来てやがる。シュラウドのせいか……!」
連刃には、本来副作用は存在していない。ならばなぜ、精神等を汚染する副作用が在ったのか。
いや、そもそも何故クウトがそんなものを作ったと思っていたのか。
答えがナーヴギアだ。
ナーヴギアなら、比較的人の精神等を汚染する物をその本人に流せる効果も持っている。つまり、ナーヴギアさえあれば人を操ることや人格を変えることも不可能でない。これは、茅場晶彦から直接過去に聞いたことがあった。
最も、茅場晶彦はそれを嫌っていたが。
「……動け、動けよ」
脚に命令する。腕に命令す
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