22話 決着
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「創………………………造」
カインは詠唱も渇望も無く発動させた創造……しかし
「gyaaaaaaa!」
させたと同時にカインの体を瘴気のようなものが覆い少しずつ体が腐敗していっている
そして
「gaaaaaaaaaa!!!」
もう一度悲鳴が上げるカインの体の内側から氷の杭が貫き火炎と紫電が襲い自身の肉体を蝕む
それは永劫破壊を施してないものの末路、本来聖遺物が最も狙うのは所有者の命である。それをメルクリウスが相互共存させたのが永劫破壊なのだ
幾ら所有者の一部から生み出された存在とは言えども術式が施されてなければ
聖遺物に魂を喰われる
魔獣 トバルカインは聖遺物に魂を喰われ地面に倒れ伏す、黒円卓の聖槍は光の粒子となり、空の元に帰った。
この展開はヴァーリも予想出来なかったようで
「え?」
あっけに取られた様子のヴァーリは暫くフリーズしていた
視点は空の方面に移る
彼は魔獣 トバルカインの行動に驚きを隠せなかった
腐敗させる紫電という自分では思いつかなかった発想と対空攻撃手段
リスク度外視に使おうとした創造、そして
永劫破壊の恐ろしさ。
そもそも形成を使えた時点で奇跡に近かったのだ無理をさせればこうなるのも解っていたのだが同時に戦慄した、自分も、ああなっていたのではないかという恐怖にそして
自分の使う力は本当に命を奪うものだという事を
「………………」
「空?」
ルサルカの声で硬直が解け
「あ、ごめん…少し驚いて…」
何とか応え、アーサーに視線を向け
「俺たちの負けだけどさ、どうする気?」
実際に代理の魔獣 カインが負けたのだ
敗者は勝者に従うべし
その辺は潔くなくてはならない
「その辺りはヴァーリが決めますよ……おっと来ましたよ」
アーサーの声に視線を向けると白亜の翼を広げてヴァーリが来た、俺たちの乗るジープの側に着地すると
「…………ねぇ」
「何?」
「あの魔獣の名前は?」
「カイン……トバルカインだけど…」
「トバルカイン………覚えてたわ…それで貴方達の事なんだけど…今は見逃してあげる…その変わり…次に会う時は全力で来なさい」
まさかの再戦の約束だった……ってかカインが代理って気づいたのかよ凄いな白龍皇
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