第37話
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はともかく……」
シェラザードは呆れた表情で溜息を吐いた後大樹を睨み
「いるんでしょ!ルシオラ姉さん!」
「ふふ……やっと呼んでくれたわね。」
シェラザードが叫ぶと、鈴の音が鳴り響き、黒衣の女性がルーク達の目の前に現れた!
「なっ!?」
「わあ。一瞬で現れるなんて、手品みたいね。」
突如現れた黒衣の女性にルークは驚き、レンは目を丸くし
「こ、”黒衣の女性”……!」
「……………」
「犯人のお出ましか……」
アネラスとステラは不安そうな表情をし、フレンは真剣な表情でロレント中を騒がしていると思われる黒衣の女性を見つめていた。
「……やっぱり……」
ルーク達が驚いている中、シェラザードだけは動じず複雑そうな表情で黒衣の女性を見つめていた。
「久しいわね、シェラザード。8年ぶりになるかしら?」
「ええ……そうね。まさか姉さんがこんな事をしてるなんて……。いったい、どういう事なの?」
「あら。もしかしてシェラお姉さんのお知り合いなのかしら?」
二人の会話からシェラザードと黒衣の女性が顔見知りである事を察したレンは目を丸くして尋ねシェラザードに尋ね
「ええ……昔いた旅芸人一座で姉代わりにあたしを世話してくれた人よ。」
「ふふ、今は『身喰らう蛇』に所属する『執行者』No.Y。『幻惑の鈴』ルシオラ。今はそう呼ばれてるけどね。」
シェラザードの説明に捕捉するように黒衣の女性―――ルシオラは妖しげな笑みを浮かべて答えた。
「えっ!?」
「『身喰らう蛇』………!」
「まさかこんなにも早く会うなんてね……!」
「……俺達とやり合うつもりか?」
ルシオラが自分達が追う組織に所属してる者だと知ったステラは驚き、ルーク達は警戒し
「ふふ、今回は挨拶代わりに姿を現しただけよ。それより……よく今回の出来事を起こしているのが私だと気付いたわね、シェラザード?
「鈴を使った幻術……。姉さんの十八番だったから。ロレントで発生した霧も幻術とか言わないでしょうね?」
「ふふ、まさか。あれは今回の実験のため、『ゴスペル』が起こした現象よ。人々の夢に干渉するための触媒といったところかしらね。」
「じ、『実験』?」
「その『ゴスペル』を使って『結社』は一体何をしようとしてるのかしら?」
「触媒……。まさか『ゴスペル』というのは人の精神にも干渉するというの!?」
ルシオラの口から語られた話を聞いたルークは戸惑い、レンとシェラザードはそれぞれ真剣な表情で尋ねた。
「ふふ、そうみたいね。私の鈴はあくまで誘導……。幻術とは比べ物にならないリアルな夢を構
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