第37話
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アや周囲の景色も全て消え、ルークは暗闇の中に立っていた!
「やっぱり夢だったか……色々とおかしいと思っていたんだよな………」
周囲を見回したルークは疲れた表情で溜息を吐いた。するとその時
「フフ、よく気付いたわね、ルーク………アグゼリュスを崩壊させた時の貴方と比べると見違えるように”変わった”わね……」
ルークの背後から聞き覚えのある声が聞こえ、声を聞いたルークが振り向くとそこにはティアが微笑みながら自分を見つめていた。
「……ティア………」
「貴方も気付いていると思うけど、正確に言えば私は貴方が知る”ティア・グランツ”ではないわ。貴方の思い出から構成された擬似的な人格と言うべきかしら。今までの出来事は全て貴方の夢の中での出来事なの。」
「やっぱりな。……でも夢の中とはいえ、俺は自分の”罪”から逃げようとしていたなんて、最悪だぜ……こんな事、本物のティアに知られちまったら、今度こそマジで見限られちまうな……」
ティアの説明を聞いて頷いたルークは疲れた表情で溜息を吐いた。
「ふふ、自覚しているのだから、成長し、昔の貴方から必死に変わろうとしている証拠よ。”本物の私”が知ってもきっと大丈夫よ。それで………行くのね?」
「ああ。俺は自分が背負う”罪”を償う為にも一人でも多くの人々を助けることが俺の”義務”だからな。」
ティアに問いかけられたルークは真剣な表情で頷き
「そう……ふふ、不思議ね……私は本物のティアではないけれど、今、”エルドラント”で別れた貴方に再会できたことにとても幸せを感じている……好きな人にまた会えた事に………」
「え、えっと……ティア?前々から疑問い思っていたけどあの時言ってた”好き”って意味ってまさか………」
自分を見つめて微笑むティアの言葉を聞いたルークは顔を真っ赤にしてティアを見つめた。
「ふふっ、それは”本物の私”に聞いて。貴方には戻るべき場所があるでしょう?」
ルークの表情を見たティアが微笑んだその時、暗闇の中に光が刺す扉が現れた!
「あれが夢の終わり……今の貴方が生きている時間と空間への出口よ。さあ……行きなさい。」
「ああ。―――じゃあな、ティア!夢とは言え、お前にまた会えて凄く嬉しかったぜ!」
そしてルークはティアに微笑んだ後光が刺す扉の中へと入って行き、ルークが扉の中に入ると扉は消え、その場はティアだけになり
「フフ……不思議ね……私は本物のティアじゃないのに貴方に会えた事に嬉しさと幸せを感じている………いつか”本物の私”と会える事を心から祈っているわ、ルーク………」
一人だけになったティアは優しげな微笑みを浮かべていた……………
〜ミス
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