第36話
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ラの説明を聞いたレンは女王宮での戦いを思い出し、真剣な表情のシェラザードは苦笑しているアネラスと共にステラに尋ねた。
「………幼馴染です。正直私もどうしてレーヴェがそのような裏組織に入って多くの人々を傷つけようとしているのか、わからないんです。昔は正義感あふれる人で遊撃士を目指していた人でしたのに……」
「ゆ、遊撃士ぃッ!?」
「何か込み入った事情がありそうね。ちなみにその”剣帝”とやらはいつ頃貴女の前から姿を消したのかしら?」
肩を落として語ったステラの予想外の話にルークは驚き、アイナは考え込んだ後ステラに訊ね
「それは……」
「ふう、ただいま戻りました。」
アイナの質問に対する答えに困っていたステラが言葉を濁そうとしたその時、ロレント常駐の遊撃士が戻って来た。
「リッジじゃねえか。」
「確か護衛で王都まで行ってたんですよね?」
「ええ、朝早くに向こうを出てやっと戻って来られましたよ。それにしても……いったい何があったんですか?霧の範囲は広がってるわ、街を兵士が巡回しているわ……」
「実は昨日の夕方頃から色々大変なことが起こってね。」
状況を理解できていない遊撃士にアイナは事情を説明した。
「うわ……そんなことになってたんですか。マズイ時に出かけちゃったなぁ。」
「気にする事はねえと思うぞ。この霧の中、護衛をするのも大切な仕事だと思うしな。」
「あたし達がそういう仕事を請けている余裕はないからね。フォローしてくれて助かるわ。」
肝心な時に力になれていない事に気まずさを感じている遊撃士をフレンとシェラザードはそれぞれフォローした。
「こ、光栄です。そういえば……その『鈴の音』なんですけど。それって霧の向こうから聞こえてくるんですよね?」
「ええ、そうよ。」
「何のために鳴らしているのかはっきりしてないんだけどね。」
「そうか……」
「何か心当たりでもあるの?」
シェラザードたちの話を聞き、考え込んでいる遊撃士の様子が気になったアイナは尋ねた。
「さっき、エリーズ街道を通っていた時なんですけど……。かすかに鈴の音を聞いたんです。」
「ええっ!?」
「エリーズ街道のどのあたりで聞こえたの?」
遊撃士の話を聞いたアネラスは驚き、シェラザードは血相を変えて尋ねた。
「え、えっと……。グリューネ門から出てわりとすぐだったから……。ミストヴァルトの方ですね」
「ミストヴァルトか……」
「たしかロレント地方の南東に広がる森だったな。確かに木が生い茂っているあそこなら、隠れるのにもってこいだな。」
遊撃士の話を聞いたルー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ