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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第31話
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闘力に至ってはセーブすらしてるんじゃないか?」
「なに……!?」
「ええっ!?そ、それって前のヨシュアみたいな感じ……!?」
リィンの推測を聞いたユーシスとエステルは驚き
「いや……彼女の場合は多分、意図的に力をぬいているんだと思う。」
エステルの推測を聞いたヨシュアは真剣な表情でフィーを見つめながら呟き
「何?ならば何故、戦闘で手を抜くのだ?」
ヨシュアの推測を聞いたメティサーナは眉を顰めた。
「……まあいっか。―――士官学院に入る前、わたしは”猟兵団”にいた。爆薬も、
銃剣
(
ガンナーソード
)
の扱い方もそこでぜんぶ教わった。ただ、それだけ……」
「えっ!?」
「あ、あんですって!?こ、こんな小さな子供が元猟兵……!?」
「やっぱりか……」
「”
猟兵団
(
イェーガー
)
”……そうだったのか。」
フィーの説明を聞いたツーヤとエステルは驚き、ヨシュアとリィンは納得した様子でフィーを見つめ
「……聞いた事があります。一流の傭兵部隊のことをそんな風に呼ぶ習慣があるって。」
「……信じられん。”死神”と同じ意味だぞ。」
エマは静かな表情で呟き、ユーシスは信じられない表情でフィーを見つめた。
「わたし、死神?どっちかっていうとそこの天使の方がよっぽど死神っぽいけど。鎌を持っていて、いかにも死神だし。」
「何だと!?メティは誇り高き天使だ!あんな連中と一緒にするな!」
「まあまあ。」
「というかそれ以前に死神と会った事があるの?」
「まあ、メティサーナさんだと実際に会っていてもおかしくはないですが……」
首を傾げて呟いたフィーの指摘を聞いて憤ったメティサーナの様子を見たヨシュアは苦笑しながら諌め、エステルは呆れた表情で指摘し、エステルの指摘を聞いたツーヤは苦笑していた。
「いや……―――そうだな。名に囚われる愚は冒すまい。」
一方ユーシスは戸惑った後重々しい様子を纏ってフィーが死神である事を否定した。
「ええ、私達にとってフィーちゃんはフィーちゃんです。」
「……フィー。教えてくれてありがとう。それとゴメンな。聞き出すような真似をして。」
「気にしてない。それより、マキアスを助けるなら早く入った方がいいと思う。」
「ああ、そうだな。」
「よし―――中に入るか。」
そしてリィン達は詰所の地下区内への潜入に成功し、牢屋を見つけた。
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