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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第31話
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表情で鉄の扉を睨んだ。
「こ、困りましたね。鍵穴もないとさすがに……」
「……俺の剣で断ち切るのも難しそうだな。」
「じゃあ――――」
扉を見てそれぞれ考え込んでいるリィンとエマの様子を見たエステルがある事を提案しかけたその時
「……うん。これなら何とかなるかも。」
扉をジッと見つめていたフィーが静かにつぶやいた。
「フィー?」
「フィーちゃん?」
「下がってて。」
そしてフィーの指示に頷いたリィン達は扉から下がり、フィーは扉に近づいて何かの仕掛けを施した。
「……なんだ?」
「一体何をするつもりだ?」
その様子を見守っていたユーシスとメティサーナは不思議そうな表情をし
「ヨシュア、まさかあれって……」
「うん、この匂い……間違いない。」
仕掛けの正体を見破ったエステルに尋ねられたヨシュアは真剣な表情で頷いた。
そしてフィーは扉から離れ
「??」
「おい、一体何を―――」
フィーの行動にエマが首を傾げ、不審に思ったユーシスを声をかけようとしたその時
「”
起動
(
イグニッション
)
”。」
フィーが扉に向けて銃撃を放った。すると扉に備え付けられた何かは一斉に爆発した!
「な―――!?」
「ええっ!?」
爆発を見たユーシスとエマが驚いたその時、鉄の扉はフィーの前に倒れて先が進めるようになった。
「おおっ!扉が倒れて先に進めるようになったぞ!」
「……ん。上手くいった。」
その様子を見たメティサーナは感心し、フィーは静かに呟き、フィーの呟きを聞いたリィン達は冷や汗をかいた。
「上手く行ったって……」
「フィーちゃん……」
「今のは……爆発物か?」
「携帯用の高性能爆薬。可塑性もあるからこういった工作には便利。」
「ば、爆薬……」
「何でそんな物を常に携帯しているのだ?」
ユーシスの質問に答えたフィーの話を聞いたエマは表情を引き攣らせ、メティサーナは尋ねた。
「……フィー。この際だから教えてくれるか?君は一体、何者なんだ?」
「……………………」
「ちょ、ちょっと、リィン君?」
「リ、リィンさん……」
リィンに問いかけられたフィーは黙り込み、聞き辛い事を口にしたリィンの質問を聞いたエステルは慌て、エマは心配そうな表情で見つめた。
「思えば入学式の日も、君は身体能力が元々俺達と違うプリネさん達を除いて一人だけ床のトラップを回避していたように見えた。俺達より2歳年下なのに身体能力では引けを取らない……そして、戦
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