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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第29話
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「……どういうことだ?」
苦笑しながら自分の話に頷いたリィンの言葉を聞いたユーシスは不思議そうな表情でリィンを見つめて尋ねた。
「ユーシスの剣って、何というか真っ直ぐな感じがするからな。よっぽど信頼できる人間から教わったんじゃなければあんな風には身につかない……昼間会った時になんとなく、この人が教えたのかと思ってさ。」
「…………………………」
リィンの説明を聞いたユーシスは黙り込み
「……あれ、どうした?」
黙り込んだユーシスの様子に気付いたリィンは尋ねたが
「フン……何でもない。つくづくお前が貴族らしくないと改めて思っただけだ。」
ユーシスは鼻を鳴らして答えを誤魔化した。
「はは……自覚してるよ。」
ユーシスの言葉にリィンは苦笑し、その場に一瞬の静寂が訪れたが
「……昼間の傷はいいのか?」
やがて静寂を破るようにユーシスが口を開いた。
「ああ、言っただろう?ツーヤさんの治癒魔術のおかげで痛みも感じない上傷も完全に塞がってる……ツーヤさんに改めてお礼を言わなくっちゃ。」
「そうか…………」
リィンの答えを聞いたユーシスは頷いた後考え込んである事を尋ねた。
「―――どうもお前は危うい所があるようだな。」
「え。」
「入学式の日、アリサを庇った時もそうだったが……あの時、お前は何の躊躇もなく彼女を庇う為に行動したな?そして何を考えているか知らんがお前に従っている淫魔―――ベルフェゴールとの戦闘の時も躊躇いもなくエリオットとガイウスを逃がしたと聞いている。」
「あ……」
(淫魔とはしっつれいね〜。私はこう見えても”魔神”なんだから!)
ユーシスの指摘にリィンは呆け、ベルフェゴールは頬を膨らませていた。
「そういう場合、普通の人間ならば反射的に自分の身を守るはずだ。なのにお前はそうせずに他人の身を守ることを優先した。そう……今日俺達をとっさに庇った時と同じように。本来ならば誉められてしかるべき行動かもしれんが……―――俺にはどうもそれが歪に見えてならない。」
「……………………」
(へえ?結構鋭い子ねぇ。)
ユーシスの指摘を聞いたリィンは黙り込み、ベルフェゴールは興味ありげな表情でユーシスを見つめていた。
「はは……参ったな。まさかそんな風に見抜かれるとは思わなかった。」
そしてリィンは再び寝転んで苦笑しながら答えた。
「お前が俺を見透かすようなことを言うからだ。だが―――お前のその在り方。ある意味”傲慢”であるのはお前自身もわかっているだろう?」
「ああ……さすがにね。『―――自分の身も省みずに何が人助けじゃ、未熟者
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