第34話
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アネラスの疑問にアイナは頷いた後考え込んだ。
「霧にも色々種類があるからな。沖合いで発生して海岸に流れてくるものもあれば、盆地で発生するものもあるしな。」
「確かロレント地方の地形は盆地よね?」
フレンの話を聞いたレンはある事に気付いて周囲の者達に尋ね
「ええ、どちらかと言うと。単なる自然現象である可能性も否定できないわね。」
「ああ。今までこんな事なかったからな。あまりにも変だ。」
故郷の異変を感じ取っていたシェラザードとルークはそれぞれ真剣な表情で答えた。
「現時点であなたたちに要請したい仕事はせいぜい溜まっている依頼を片付けてもらう程度よ。」
「う、う〜ん……他にもする事ってありませんか?それだけではこの霧が起きた原因がわからないと思いますし……」
普段通りの仕事をするだけではロレントの異変を解決できない事に気付いていたアネラスは不安そうな表情でアイナに尋ねた。
「うーん、そうね。強いて言うなら、街道の様子を調べてきてほしいくらいかしら。」
「街道の様子を調べる?」
アイナの口から出た意外な頼みにルークは首を傾げた。
「さっきも言った通り、霧はロレント市全域を覆っているんだけど……町外れの方にも結構、広がっているみたいなの。今後のことを考えると発生範囲がどのくらいか知っておきたいのよね。」
「………なるほどね。陸路を確保する為ね。」
アイナの説明を聞き、察したレンは頷いてアイナを見つめ
「あっ!」
「確かにな……霧が晴れるまで定期船は動かないって飛行船公社が放送で言っていたから、いざという時の為に陸路の確保は必要だな。」
レンの推測で何かに気付いたアネラスは声を上げ、フレンは頷いた後真剣な表情でアイナを見つめた。
「ええ、そういうこと。南のエリーズ街道、西のミルヒ街道、北のマルガ山道。この3つの道で、どこまで霧が続いているか確かめてきてくれる?」
「了解。そのくらいお安い御用だわ。それじゃあせっかく5人もいるんだし、二手に分かれて手分けして溜まっている依頼をこなしながら、街道の様子を見てきましょう。」
「ああ。」
その後ルーク、レン、フレンの組み合わせとシェラザード、アネラスの組み合わせに分かれ、それぞれのチームは溜まっている依頼の消化を始めた。
〜ロレント市〜
「あーっ!?レンじゃねえか!」
「レンちゃん!それにルークお兄ちゃんも!」
市内を走り回って遊んでいた少年達はルーク達に気付くと驚きや嬉しそうな表情で駆け寄って来た。
「よ、ルック、パット。久しぶりだな。」
「うふふ、そんなに大声を上げるなんて。よっぽ
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