第32話
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ふ、どんどん活躍して、レンを”特例”扱いした期待に応えてあげるわ♪」
エルナンの言葉にプレッシャーを感じているエステルとは逆にレンはいつものような小悪魔な笑みを浮かべて答えた。
「どうやら、充実した訓練期間だったようですね。」
「うん!本当に勉強になっちゃった。」
「また機会があったらぜひとも利用したいですね。」
「むしろ今度は襲撃する遊撃士さん達をレン達が驚かせたいわね。」
エステル達は訓練での出来事を思い出し、それぞれ感想を言い合った。
「ふふ、それは何よりです。そういえば、クルツさんたちは訓練場に残ったそうですね?」
「うん、カルナさんたちと上級者向けの訓練をするらしいわ。しばらく帰って来れないみたい。」
「でも、正遊撃士が3人も国外に行ったきりだもんねぇ。これから猛烈に忙しくなりそう。カシウスさんも、もう本格的に王国軍で働いているんだったよね?」
遊撃士は実力はあるが、数は少なく、加えてS級正遊撃士であったカシウスが遊撃士協会から去った事でリベール各支部は常に人手不足の状態であった。
「あ、うん。確か、レイストン要塞勤務になるって聞いたけど……」
「カシウスさんは、准将待遇で軍作戦本部長に就任されました。実質上、現在の王国軍のトップとも言えるでしょうね。」
「ぐ、軍のトップ!?それって今だとモルガン将軍じゃないの!?」
「うふふ、貰えるお給金も上がってママも喜んでいるでしょうね♪」
父親の待遇にエステルは驚き、レンは全く動じず可愛らしい微笑みを浮かべていた。
「当初はその予定だったそうですが将軍ご自身の意向で、カシウスさんに権限が集中する体制になったそうです。将軍としては、若いカシウスさんに王国軍の未来を託したいんでしょうね。」
「うーん……。あんまり実感湧かないわねぇ。」
「クスクス、あのおじいさんにとっては、ようやく念願が叶ったって所でしょうね。」
エルナンの話を聞いたエステルはカシウスが軍を率いている瞬間が想像できず苦笑し、レンはモルガン将軍が喜んでいる様子を思い浮かべて口元に笑みを浮かべていた。
「あはは、カシウスさんならそれもアリって感じがしますけど。ただ、これでますますギルドの戦力が低下しますねぇ。」
「まあ、以前よりもさらに軍の協力は得られそうですが……。ただ、今の我々には新たに警戒すべき事があります。」
「え……」
「それって……。やっぱり『結社』のことよね。もしかして、何か動きがあったの?」
そして気になる情報が出てくると、エステルは真剣な表情で尋ねた。
「いいえ、今のところは。ただ、ここ1ヶ月の間、奇妙なことが起こって
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