第45話
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エステルは女性の容姿を正面で見て思わず声を出した。女性の容姿は一般の女性と比べるとかなり整っており、腰まで届くほどの澄んだ水のような美しい水色の長い髪をなびかせ、瞳は髪の色とは逆に赤であったが女性の容姿や髪、シスターの服装と合わさって逆に似合っていた。また、女性の耳はプリネやリフィアのように尖り、清楚ながらどこか高貴な雰囲気を纏っていた。
「お久しぶりですね、ティアお姉様。」
「久しいな、ティア殿。相変わらず見事な治癒術だな。余も見習わなくては。」
「やっほ。」
女性――リウイの娘でありイーリュンの神官のティアにプリネ達は滅多に会わない家族に親しげに話しかけた。
「リフィアさんにプリネさん。それにエヴリーヌさんも……お久しぶりですね。」
「えっ。リフィア達、この人の事を知っているの?」
ティアと親しげに話すリフィア達を見て、エステルは驚いた。
「………その人の事をリフィア達が知ってて当然だよ、エステル。」
「へ?それってどういう事。」
ヨシュアの言葉にエステルは首を傾げて聞き返した。
「エステル……日曜学校の授業で七曜教会以外の宗教の事を授業で習った時、その人の顔を見た事なかった?」
「へ………………………あ――!?聖女様の横に写っていた人だ!ちょっと待って、聖女様が写っていた所って確かアーライナ教やイーリュン教で有名な人が載っていたはず。…………って事はもう一人の聖女様!?」
「『癒しの聖女』ティア・パリエ様………!」
ティアの顔を見て思い出したエステルは驚き、同じように学園の授業でティアの事を習ったクロ―ゼも驚いた。
「はじめまして、イーリュンの信徒の一人、ティア・パリエです。後………できればその聖女と言う呼び方はやめていただけないでしょうか……?私はペテレーネ様のように我が主神、イーリュン様の神核を承っている訳ではありませんし、そんな風に呼ばれると恥ずかしいんです……どうか気軽に”ティア”とお呼び下さい。」
「えっと、じゃあティアさん。みんなの火傷を治して早速で悪いんだけど、聞いていいかな?」
「構いませんが……あなた達は?」
「あ、自己紹介がまだだったわね。準遊撃士のエステル・ブライトよ。」
「同じく準遊撃士のヨシュア・ブライトです。エステルとは義理の兄妹です。」
「………ジェニス王立学園のクロ―ゼ・リンツと申します。昔、お世話になった縁でマーシア孤児院の手伝いをさせて貰っています。子供達の命を救って下さって本当にありがとうございました。」
「私は母なるイーリュンの教えに従ったまでです。ですからあまり私の事は気にしないで下さい。……それで遊撃士の方達が私に何の御用でしょうか?依頼を
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