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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 A
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ライフルスコープの中に敵兵が映った!
引き金を引く
実弾発射時の衝撃
次の瞬間には帝国軍兵士は屋根から落下して下の道路へ倒れていた。
ライフルから目を離して、小隊に命令を下す
「第1分隊は2ブロック先の建物へ!
第2・3分隊は援護射撃 用意!」
隊員たちは準備にかかる
第1分隊長のクラン・グレゴリー軍曹が準備完了を知らせてくるや否や
「第1分隊突撃開始!
援護射撃撃ち方はじめ!」
実弾銃の射撃音が響き渡る
私もすかさず撃ちまくった
カチン
という音とともに銃弾切れになった銃のマガジンを取り外し再装填する。
装填レバーを引いて前方を見ると第1分隊が目標まで20m手前で立ち往生しているのが見えた。
グレゴリー軍曹が
「前方の建物の2階窓に機関銃が2丁あって前進できません!
援護頼みます!」
私はアンナ・シュトリンガー兵長をに言ってその2か所同時狙撃を命じた
兵長は二つ返事でこれを実行した。
セミオートマッッチック狙撃銃を構えた兵長は素早く2発ぶっ放しその機関銃を黙らせた。
ベイ中佐折り紙つきの狙撃兵だけあってその正確性には狂いがなかった。
第1分隊はその後前進し予定通りの建物を制圧し、われわれもそこへ前進した。
この建物までのラインが命令された前進ラインであったので作戦完了をマーカス・ミュンツアー大佐に報告した。
大佐は
「さすが噂通りだな
了解した。1200時まで現状維持を命ずる
それ以降は第9補給大隊が警備をおこなう
通信終わり。」
作戦完了は1000時ちょっとすぎであった。
この時間帯からこの帝国軍によるテロ作戦は同盟軍の逆襲によって収束に向かっていた。
ここ一帯の民間人は大佐の命令で事前に作成された地下シェルターに避難しており大半が無事であった。
しかし、病院などの入院患者、役所などで逃げ遅れた人たちが多く帝国軍が立てこもっているところもあった。
そういった情報も聞いていたことから隊員たちには臨戦態勢を解かせないでいた。
第3派遣群司令部駐屯地は何とか持ちこたえ第100後方支援連隊による空輸作戦、第101空挺強襲連隊の増援と第9艦隊のスパルタニアンによる対地援護を受け、現在は掃討作戦を展開中でベイ中佐は無事であった。
しかし、第111航空基地は防御網を突破され駐屯していた第9艦隊第104戦術航空団は大打撃を食らいパイロット・整備員は約4割が戦死、第104警備大隊は大隊長マルコム・グレン予備役少佐を含めた7割近い隊員が戦死した。

1200時
軽装甲車の車列がもうもうと砂埃を巻き上げてこちらへやってきた
第9補給大隊であった。
大隊長のカレン・カエサル少佐に現状維持の指揮権を譲渡し私たちはシュレジェン駐屯地へ引き返した。
駐屯地へ引き返してから少し仮眠を取ろうとした瞬間に大
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