暁 〜小説投稿サイト〜
究極変態スナイパーブリーフ13
9部分:第九章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
る」
 表情は全く変わらない。
「そして俺は。その適応能力が人の限界のレベルにまで達している。それだけだ」
「わかった」
 ここまで聞いて完全に納得するロベルトだった。
「全てな。ではもう言うことはない」
「覚悟はできているのだな」
 ロベルトの方へ一歩前に出て問うた。
「では。仕事をさせてもらう」
「ここまで来てあがくつもりはない」
 このことに関しては彼も先の二人と同じであった。あがくことはしない。
「では。やるがいい」
「わかった」
 ブリーフ13はロベルトの最後の言葉に頷くとそのまま彼を吸い込むようにしてその両手に掴んだ。そのうえで彼を逆さまにしブリーフの中にその頭を突っ込む。丁度顔が股間に当たる形でだ。
 そうしてから大きく跳び上がり空中で激しく横に回転する。そのまま落下し床にパイルドライバーで脳天を砕くのだった。スクリューパイルドライバーである。
「名付けてブリーフ13式スクリューパイルドライバー」
 彼は技を放ち終え老人の頭をブリーフから引き抜いたうえで述べた。
「この技を受けて生きた者はいない」
 そのブリーフの中に右手を突っ込みボリボリと掻きながら言う。
 あとはそのブリーフの前から葉巻を取り出して静かに火を点け美味そうに吸い始めた。ロベルトの顔の至る場所にチーズの如き垢がこびりつき口や目、鼻には縮れた毛が満ちていた。そうして彼は苦悶の表情の中で事切れ動かなくなっていたのであった。
「そうか、終わったか」
「はい」
 あの長官が若い男の言葉を聞いて頷いていた。今彼等は官庁のオフィスにいた。長官は執務用の机に座り若い男がその前に立っている。長官の席の後ろには一面の窓がある。
「三人を。完全に始末したそうです」
「そうか、予想通りだ」
 長官は彼のその報告を聞いて静かに頷いた。
「流石はブリーフ13だ。仕事は的確なうえに迅速だ」
「ですが長官」
 しかしここで若い男は怪訝な顔になり言うのだった。
「その仕事の仕方がです」
「気に入らないというのか」
「私も話は聞いています」
 やはり彼もこのことを知っているのだった。だからこその言葉である。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ