第29話
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「ふう………なんとか勝てた………」
「う、うん……。さすがは『方術使い』……。3人がかりでやっと勝てたね……」
「うふふ、さすがはA級正遊撃士ね。そう言えばアネラスお姉さん、レンと何度も手合せをしていたお蔭で覚えた剣技がようやく役に立ったわね♪」
二人が疲労による溜息を吐いている中、先程の戦いで気になった事を思い出したレンはアネラスに視線を向け
「アハハ……私も”八葉一刀流”の剣士の一人としていつかレンちゃんみたいにおじいちゃんから、”皆伝”を認めてもらえるように頑張らないと駄目だからね。」
アネラスは苦笑いをしながら答えた。
「さて……工作員が無力化したことで君たちは機密文書を回収した。今回の演習はこれで終了だ。」
「そ、それじゃあ今日の訓練は……」
「これで終わりとか……?」
「うふふ、そんな甘い話になる訳ないじゃない。」
クルツの答えを聞き、訓練の終了を期待している二人を見たレンは小悪魔な笑みを浮かべ
「―――その通り。宿舎に戻って昼食を取ったら南にある『サントクロワの森』に向かう。演習の反省点を見直す意味でもみっちり訓練を受けてもらおうか。」
レンの言葉にクルツは頷き、二人が聞きたくない話を口にした。
「ほらね♪」
「ひえ〜……」
「クルツ先輩って……ホント、容赦ないですよねぇ。」
余裕そうな表情で微笑みを浮かべるレンとは逆にエステルとアネラスは悲鳴を上げて肩を落とし
「全く……最年少でありながらも厳しい訓練に泣き言を言うことなくこなしているレン君を少しは見習ったらどうだい?」
二人の様子を見たクルツは呆れた表情で溜息を吐いた。
その後訓練を終えたエステル達が宿舎に戻った頃には夜になっていた……………
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